足の甲にしこりが?痛い場合と痛くない場合について解説!

 しこりというと、首や胸などにできることが多いようなイメージがありますが、実際には全身の至る所で発見される物でもあります。

そのため、足の甲にしこりが出来るということも、珍しいことではありません。

まず、足の甲のしこりの原因について説明する前に、「しこり」とはどのようなものなのかということについて解説していきましょう。

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しこりってどうしてできるの?

しこりとは、皮膚の下にできた何らかの塊のようなもののことを言います。

このしこりは、筋肉や皮下組織の一部分が固くなったり、こわばった状態がしこりであると考えられています。

ただし、「しこり」の判断は一般人には難しいという点があります。

似たような症状に、「腫れ」という症状があるのですが、「腫れ」と「しこり」の判断は非常に難しく、自分ではしこりだと思って病院に行ったら、医師からは「腫れ」を指摘されたというケースも少なくありません。

しかも、しこりは皮膚の下で起きているものですから、医師であっても、その原因をはっきりとさせるためには、詳しい検査を行わなければ正しい判断が出来ない場合もあるのです。

そのため、病院に行ってしこりが確認できたとしても、経過観察を勧められるというケースもあります。

しこりには放置しても問題がない場合と、早急な治療が必要となる場合に分かれます。

ですから、しこりを見つけ不安を感じるような症状がある場合は、放置せずに早めに医師の診断を受けることをおすすめします。

 

足の甲にできるしこりは、大丈夫なの?

足の甲にしこりが出来た場合、

・ガングリオン

・アテローム

この2つが原因である可能性があります。

 

ガングリオン

ガングリオンは、足の甲だけでなく、指や手首の付け根、手の甲、耳の裏にできることがよくあるのですが、基本的には全身のどこにでもできる良性の腫瘍です。

しこりの大きさは、2~3㎝程度で、触ると骨のようなしこりであることが一般的です。

ガングリオンが出来る原因は、今のところ解明されていません。

命にかかわることはありませんので、放置しても問題はありません。

ただし、しこりが大きくなったり、痛みを感じた場合は、しこりが神経や血管を圧迫している可能性もあります。

この場合、整形外科または皮膚科を受診するようにしてください。

 

アテローム(粉瘤)

アテロームも、ガングリオンと同じように良性の腫瘍なのですが、足の甲にできることもあります。

アテロームは、本来体の外に排出されなければいけない老廃物や角質が充満した袋状の物を言います。

この袋そのものが、角質を作る細胞でできているため、袋の中の内容物は徐々に増えていくのが特徴にあります。

一般的にアテロームは顔や頭にできやすいのですが、足の甲などにもできることがあります。

基本的には命の危険がある腫瘍ではありませんから、そのまま気になる大きさになるまで放置するというケースもよくあります。

治療の方法としては、手術によってしこりを全摘出するのが主な方法になります。

注射器による吸引治療もありますが、この場合必ず再発します。

ですから、病気の治療としては、やはり摘出手術が必要となります。

 

足の甲の違和感は本当にしこり?それとも?

しこりの判断は、非常に難しいものです。

ガングリオンやアテロームが原因の場合は、触った感触にも特徴があるため判別が付けやすいのですが、それ以外であれば、やはりしこりであると判断するには難しい面もあります。

実際に、しこりが気になって受診したつもりが、診断では単なる腫れだと判断されるケースも珍しくありません。

何しろ、しこりも腫れも、皮膚の下で起きている症状ですから、正確な診断には詳しい検査が必要となります。

もしもしこりと思っていたものが足の甲の腫れであったとしたら、痛みを感じるその腫れの原因が次のようなことである可能性もあります。

 

足の甲が腫れて痛む場合

足の甲が腫れて痛む場合には、次のようなことが考えられます。

 

●腱鞘炎(けんしょうえん)

足の甲には、長母趾伸筋腱(ちょうぼししんきん)や長趾伸筋腱(ちょうししきん)などの腱鞘があります。

これらの腱鞘に過剰な負担が長期間にわたって加えられると、腱鞘が損傷し腱鞘炎を引き起こすことがあります。

腱鞘炎を引き起こした場合は、痛みだけでなく腫れの症状を引き起こすこともあります。

そのため、痛みや腫れの症状が起きている場合は、症状があらわれている部分を冷やし、安静にして動かさないようにするということが大切です。

 

■足の甲の腱鞘炎は、足に合わない靴を履くことでも起きる

合わない靴を履いたまま長時間歩き続けると、そのことが原因で腱鞘炎を引き起こすことがあります。

それは、靴が合わないために不必要な筋肉に力が入ってしまう。

ということも原因としては考えられます。

靴紐を強く締めすぎることによって、足の甲を圧迫したことが原因で腱を傷めるということもあります。

 

腫れとしこりの区別はつくの?

正直言うと、一般人がこの違いを区別するのは非常に難しいといってよいでしょう。

医師であっても、その状態によっては、触診だけで判断することが難しいという場合もあります。

そのような場合は、エコー検査などを行うことがあります。

ですから、「気になる症状があれば、迷わず専門医に相談する」というのが、重大な症状を引き起こすリスクを回避することにつながるといってもよいでしょう。

 

足の甲のしこりが痛くないのはどうして?

もしも足の甲にしこりがあっても痛みを感じないのだとしたら、どんなことが考えられるのでしょうか?

 

痛みがない時に考えられること

しこりそのものに痛みを感じないということも考えられますが、足の甲は基本的に、靴や靴下などで普段から直接肌になにかが接触していることが多い部分です。

ですから、しこりがあっても、日常生活の中でまったく痛みを感じないというのであれば、「靴を履かずに裸足で生活しているから」ということになります。

もちろん、年中裸足で靴を履かずに生活するということは、現代社会においてほとんど考えられません。

ですから、ほとんどの場合、しこりそのものには痛みを感じなくても、足の甲が痛いと感じるということはあるのだと考えられます。

この場合の痛みの正体は、足の甲の皮膚がしこりによって靴や靴下などに押し付けられ、それによって皮膚がこすれたことによる痛みである可能性があります。

そうであれば、しこりそのものには痛みがなくても、足の甲のしこり部分に痛みを感じることがあるという場合の原因として考えられます。

 

それって、放置していても大丈夫?

ガングリオンやアテロームのように良性の腫瘍であれば、痛みがなくても気になる大きさになるまで放置して、しかるべきタイミングで除去手術を受けるということもよいでしょう。

ただし、しこりそのものに痛みがない場合、その腫瘍の正体が悪性である可能性もあります。

悪性腫瘍の場合、しこりには痛みはありません。

そのかわり、しこりが自然に治るということもありません。

それどころか、徐々にしこりの大きさは大きくなります。

そのため、発見が遅れ、痛みやその他の症状が現れる頃まで放置されてしまうというケースもあります。

症状が進行してからの発見では、治療に時間も体への負担もかなり掛かってきます。

ですから、早期発見・早期治療の観点から、気になるしこりが出来た場合は専門機関を受診するということを勧められるのです。

 

まとめ

足の甲のしこりについて今回は解説してきましたが、この「しこり」と「腫れ」の違いを見分けるということが、足の甲に現れた症状の原因解明のカギとなるようです。

とはいえ、しこりと腫れは、専門医であっても正確な判断を出すのに詳しい検査を要する場合もるほど、非常に判断が難しいものです。

ですから、今回考えられる原因について解説してきましたが、気になる症状を早く改善したいのであれば、できるだけ早く病院で診察を受けるということが最も良い方法であるといえるでしょう。

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