足の甲にひびが入っても歩ける?完治までの期間は?
足の甲に違和感がある時、「もしかしたらひびが入ってる?」と思う瞬間がありますよね?
我慢できないほどの痛みではないものの、歩くたびに痛みがあったり、足の甲が腫れているような気がするとなると、不安になるというのもわかります。
でも、足の甲にひびが入っている場合、本当にこのまま歩いていても問題はないのでしょうか?
今回は、「足の甲にひびが入っている時」に注目し、ひびが入る原因や完治までの期間などについて解説していきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
足の甲にひびが入るのはどんな時?
「もしかしてひびが入っているかも?」と不安を感じたのには、何かきっかけがありますか?
重たい荷物を落としてしまった!
日常生活のちょっとしたアクシデントで、足の甲に強い衝撃が加わるということがあります。
たとえば、重たい荷物を足の甲に落としてしまうなどのアクシデントは、かなりの圧力が骨の一部分に加わるため、ひびが入る可能性が高いといえるでしょう。
その他にも、布団やちょっとした段差につまずいても、足の甲にひびが入ることがあります。
また、高いところからジャンプした時、つま先で着地した衝撃で足の甲にひびが入るということもあります。
病気が原因
骨のひびは、病気が原因で起きることがあります。
高齢者のひびで多いのは、骨粗しょう症によって骨がもろくなったことが原因で起きてしまうということです。
ほかにも、癌の腫瘍が骨に転移することによって骨がもろくなり、ひびや骨折を引き起こすということもあります。
痛みがある時は疲労骨折かも?
足の甲が腫れていても、はじめはほとんど痛みを感じないという人も少なくありません。
ところが、徐々に痛みを感じるようになり、最終的にはがまんができないほどの強い痛みに変わってくるということがあります。
この場合、疲労骨折の可能性があります。
整形外科で、詳しい検査を受け、治療を開始することをおすすめします。
■疲労骨折とは?
疲労骨折は、スポーツ選手に多く起こりがちなスポーツ障害とも言われています。
大きな衝撃によって骨が折れる一般的な骨折と違い、激しい運動を継続して行うことによって骨の一部に細かなひびが入り起きる骨折といわれています。
■疲労骨折の症状の特徴
疲労骨折の場合、最初はそれほど痛みを感じません。
軽い痛みとともに足の甲に違和感があるという程度が、最も多い初期症状のようです。
この段階で処置が行われれば、非常に軽症ですむのですが、運動が出来ないほどの痛みではないという点もあって、対処が遅れてしまうということがよくあります。
軽い痛みと違和感を無視して運動を続けていると、その痛みはひどくなり、運動を続けることが出来ないほどに症状が悪化していきます。
こうなると、治療期間や予後に大きな影響が出る可能性があります。
■痛みを感じたら
初期症状の痛みはズキズキした痛みといわれていますが、その痛みも、「運動をすると痛み、運動を辞めると痛みが引く」というのが特徴です。
ですが、この状態を放置していると、運動をしていなくても日常的に痛みが起きるという状態に発展してしまう可能性があります。
ですから、痛みを感じたら、まずは運動を中止するということが大切です。
痛みには冷やすと効果があるとされていますが、疲労骨折の根本的な解決ではありませんから、結局、治療期間が長引く原因となってしまいます。
また、疲労骨折を放置した場合、完治までに3か月程度かかる場合もあります。
その間、もちろん運動は禁止されますし、安静期間中には筋肉が落ち、回復後もリハビリから始める必要が出てきます。
ですから、痛みを感じたら、まずは専門医の診断を受けるのが大切です。
■治療の方法
骨折といっても、疲労骨折の場合、ギプスなどによる固定は必要ありません。
とはいえ、骨折した部分を安静に保つということは必要になります。
■早く治したいのなら
疲労骨折の場合、「バランスのとれた食事」と「十分な睡眠」が早期回復に効果があるといわれています。
足の甲のひびと骨折の違い
骨の骨折というと、かなりの痛みや、衝撃によって骨が折れる大きな音がしそうなイメージがあります。
ですが、足の甲の場合、それだけが骨折とは限りません。
あなたが感じている足の甲の違和感は、もしかしたらひびではない可能性もあります。
ひびと骨折の違い
「骨にひびが入った」と「骨折した」だと、どちらが重症というイメージを持ちますか?
やはり、圧倒的に「骨にひびが入った」の方が、症状を聞かされた時に安心感があるのでは?
ところが、その思い込みが、治療に対する意識に大きな勘違いを生んでしまいます。
●ひびは意外と見つけにくい
骨折の場合、レントゲン検査をすると、折れた部位がはっきりと目で見て確認できるというのが特徴にあります。
ところが、ひびの場合、部位や状態によっては、レントゲン検査をしてもエックス線では見えにくく、発見しづらいケースがあります。
●ひびも骨折と同じ状態
ひびというと、大したことがないような感じがしますが、実は骨折した状態と同じなのです。
骨折の場合、骨の一部分に大きな圧力がかかることで、骨が折れ、さらに骨折部分の周囲にある筋肉や骨膜を損傷してしまいます。
ですから、痛みも非常に強く、骨折した部位は大きく腫れます。
ですが、ひびも症状としては小さく見えますが、骨折と同じです。
ひびの場合は、骨にかかった圧力は骨折ほど大きくないため、筋肉や骨膜の損傷はそれほど大きくありません。
ただし、ひびは、「骨のズレがない骨折」であって、骨が折れているということには変わりがありません。
●ひびを放置しておくと大変なことになる理由
ひびは「骨のズレがない骨折」の状態です。
ですから、専門医のもとで治療をせずそのまま自然に治るのを待つというのは、予後の状態に大きな違いを生む可能性があります。
たとえば、放置することによって、ズレがなかったひびに少しずつずれが生じ、ズレが起きた骨折と同じ状態になってしまうこともあります。
また、ひびが入った足をかばう無理な生活を続けることで、結果として治療期間が長引いてしまうということもあります。
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足の甲のひびは、どれくらいで完治する?
足の甲のひびが見つかったら、一体どれくらいで完治するものなのでしょう?
通常であれば、どれくらいで完治するの?
足の甲にひびが入った場合、速やかに病院で治療を受けるということが、短期間で治すためには必要になります。
この場合、ひびが入った部分を固定し、骨がくっつくようにする処置が行われます。
正しくひびが入った部分を固定し治療を行えば、骨折に近いような骨のズレが多少あったとしても、骨折よりも早く骨がくっつく可能性があります。
ひびの状態にもよりますが、治療期間としては2週間~1か月程度かかります。
病院に行かなければ、どれくらい完治に時間がかかるの?
骨に異常があると感じても、歩けることを理由に病院に行かずに治そうとするのなら、骨折よりも長期間痛みとともに治療が長引く可能性があります。
これは、ひびが入った部分をかばう生活が影響しているからともいえますが、適切な処置をせず日常生活を送ることによって、ひびが入った部分の骨が徐々にズレ、症状がひどくなってしまう可能性が高いとも言えます。
ひびの程度にもよりますが、小さなひびであれば、治療期間としては3週間~1か月程度かかります。
歩いても、完治には影響はない?
足の甲にひびが入っている状態で歩けば、もちろん完治に影響します。
我慢できないほどではないにしろ、ひびが入った部分が痛めば、痛みが起きにくいようにかばった動きをします。
これは、普段の動きの中で考えれば、身体にとって無理な状態とも言えますから、当然、足の甲周辺の部位にも負担がかかります。
また、ひびといっても骨折ですから、無理に歩けば、骨にずれが生じ、余計に完治に時間がかかる場合があります。
時間をかけても治ればよいというのであれば、歩くことで起きる影響を考える必要もないのかもしれません。
しかし、早く完治したいのであれば、専門医の指導を受けて治療にあたることが望ましいといえるでしょう。
まとめ
足の甲のひびといっても、骨折ですから、正しい処置をしなければこれから足に影響が出るということも考えられます。
一般的にひびは骨折よりも軽症であるという認識が強いと思いますが、これは、あくまでも「正しい治療を受けている」という前提が付きます。
これを正しく解説するなら、「専門医の診断を受け、正しい治療を始めれば、骨折よりもはるかに早く完治することが出来る」ということになります。
ですから、痛みや腫れなどの症状が現れたら、放置せずにまずは病院を受診するようにしてくださいね!