耳の中や鼓膜が痙攣する?その原因や対処法は?
ある日、突然耳の中や鼓膜がピクピク、ピクピクと痙攣し始めるという異常を感じた経験がある方いらっしゃいませんか?
なんとなく耳に異常を感じたり、耳鳴りがしたりするのは日常的に起きるものです。
その中の一つとして、耳の中や鼓膜が痙攣するという症状があります。
このような症状は鼓膜が震えている状態であり、苦痛は感じませんし、聴力が落ちてしまう心配もありません。
よく、まぶたが痙攣するという方がいますが、耳の痙攣もそれと同じような仕組みになっています。
では、耳の中や鼓膜でそのような痙攣症状が起こる原因と対処法についてお話ししていきます。
今回の流れ
耳の中や鼓膜が痙攣する原因は1つではない
耳の中が痙攣した症状を訴える方は近年増加傾向にあります。
耳の中が痙攣している事を、
・トンネルや飛行機の中などで耳がキーンとする感覚を軽くした感じ
・耳が詰まったような感じ
・耳がピクピクと勝手に振動するが痛みはない
と表現する方もいるでしょう。
そのような症状が起きているときに聞こえる音をどのように表現するかは、人それぞれです。
では、なぜそのような症状が耳の中で起きるのでしょうか。
いくつかの原因を順番に見ていきましょう。
疲労
まず1つ目の原因は「疲労」です。
日頃の生活での疲労、それは自分が自覚しているよりも蓄積されやすく、気づいた時にはすでに身体や心は疲労困憊・・・なんてことも多々あると思います。
毎日の長時間の重労働をされている方だけではなく、家事育児での疲労もあると思います。
それに加え、
・睡眠不足
・不規則な生活
などにより痙攣を引き起こすことがあります。
疲労が蓄積される前に、リフレッシュできるのが理想なのですが、なかなかそうはいかないでしょう。
ですが、疲労がたまっていると人間は身体のどこかしらに危険信号を出します。
実はその危険信号は出やすいのが、耳や目なのです。
疲れがひどいときのみ一時的に耳の中が痙攣する場合もあれば、慢性的な疲労の蓄積から継続的に痙攣する場合もあります。
ストレス
次に2つ目の原因として「ストレス」です。
一般的にこの世の中はストレス社会だ、と言われているのもあり、ほとんどの方が何かしらにストレスを抱えているのではないでしょうか。
嫌なことがあってムシャクシャ・・・。時には落ち込み、時にはイライラ八つ当たり・・・。
なんてこともあるのではないでしょうか。
それらのストレスは、疲労の蓄積と同じように身体のどこかしらに異常が出やすくなります。
そのストレスの原因が明確になっているのなら、できる限り身体だけでなく心にも休息を取ったり、ストレスをため込まずに済むような環境に自分の身を置くことも大切です。
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耳の中や鼓膜の痙攣は病気の前兆?
先ほど話をしたように、
・疲労
・ストレス
この2つが耳の中や鼓膜が痙攣する症状の原因として、最も多いです。
しかし、この2つが原因となっていない場合もあるのです。
それが耳の中の痙攣が気になり、耳鼻科を受診したら病気が見つかった、というケース。
例として、次に説明する二つの病気も原因なのではないかと考える必要があります。
突発性難聴
一つ目は、「突発性難聴」とは、文字通り突然に発症する難聴です。
通常は片耳に発症することが多いのですが、稀に両耳同時に発症するケースもあります。
発症の前後に
・耳鳴りや耳の痙攣
・めまい
・吐き気や嘔吐
を伴うことがあります。
耳の構造で内耳という場所では、平衡感覚(バランス感覚)を制御するための「三半規管(さんはんきかん)」などがあります。
この器官に異常が出ると、目の前がグルングルン回るような強烈なめまいが出たり、まっすぐ歩くことができなくなってしまいます。
そして左右の耳で音程もずれて聞こえてしまうなど、人によってはそういった症状がでるようです。
もし、急に耳が聞こえにくくなったら「突発性難聴」を疑ってください。
そしてすぐに耳鼻科に行きましょう。
「突発性難聴」の完治のポイントとなるのは「発症から治療開始までの時間」です。
目安として2日以内。
できれば1週間以内、遅くとも2週間以内には必ず受診しましょう。
「突発性難聴」の後遺症を残さないためには、とにかく早く治療を開始するしかないのです。
耳管開放症
「耳管開放症」とは、通常耳管は閉じた状態にあるのですが、これが開きっぱなしの状態になってしまうことにあります。
耳の閉感がありながらも、自分の声が大きく響いて聞こえたり、ゴーゴーという自分の呼吸音が聞こえるなどの症状が出ます。
この病気は比較的女性に多いようです。
ストレスや疲労だけでなく、
・貧血や冷え性
・過度なダイエットによる急激な体重の減少
・妊娠などによるホルモンバランスの乱れ
も発症原因とされています。
耳管開放症になると、大きな耳垢が取れることが知られています。
その大きな耳垢が、耳の中で炎症を起こしてしまう可能性があり、この炎症が悪化していくと耳から脳へ炎症が移り命にかかわる病気になっていってしまいます。
症状が悪化している場合には、手術で耳管を閉じて治すこともありますが、基本的には自然治癒で治す方法が多く取られます。
もし発症しても、適切な処置を行えば軽度で済む病気です。
この2つの病気は疲労やストレスからでもなりやすいといわれています。
ですから、疲労やストレスをきっかけに薬を処方されるような病気になる可能性もゼロではない、ということです。
なので、1度はきちんと耳鼻科でみてもらうのが良いでしょう。
耳鼻科を受診して、異常が見つからなければ、それだけで安心できます。
もしも病院に行かずに済ませていたら、耳の不快感は続きますし、イライラ感が募ってよりストレスを感じ、耳の中の痙攣症状が重くなったり、病気に発展してしまったり悪循環になってしまいます。
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耳の中や鼓膜が痙攣するときの対処法、予防は?
突然、耳の中や鼓膜が痙攣した時、どのような対処法をとるといいのでしょうか?
横になって安静にすれば、自然と治まっていくこともあるでしょう。
しかし、何回も耳の中や鼓膜が痙攣し慢性的な症状になってしまったらどうすればいいのでしょうか?
先ほどお話ししたように、基本的にストレスや疲労の蓄積が痙攣症状の原因になってしまっています。
ですので、少しでも和らぐように、日々できるストレスや疲労のおススメ解消方法をいくつかご紹介します。
何もしない、楽しいことを考える
普段、お仕事や家事、育児でばたばたと動いている方が多いと思います。
たまには
・何もしない時間
・楽しいことだけを考える時間
をつくってみてはいかがですか?
休みの日で時間がたっぷりある方は、まるまる1日使ってもよし。
時間がない、という方は仕事終わりや寝る前のほんの数10分でもいいです。
軽く目をつぶって、ぼーっとしてみてください。
そして、楽しいことだけを想像してみてください。
なんだか、行き詰っていた心に少し余裕ができる気がします。
これは、外に出られない時でも、金欠な時でもできる解消法です。
欲を満たす、いつもよりちょっと贅沢に
これは、今感じている欲をただ単に満たしてあげるという方法です。
いつもより少しだけ贅沢をしてあげるということです。
例えば、
・ちょっと贅沢においしいものを食べよう
・少し長くベッドでゴロゴロしよう
・ちょっと買い物の時間を増やそう
など。
ほんのちょっとでいいです。
週に1度でも月に1度でも、きまった時ではなくふとした瞬間にしてみてください。
これも心に余裕を作る1つのきっかけになると思います。
ゆっくりお風呂につかる
適温のお風呂にゆっくりつかることで、身体の疲れをリフレッシュし、体が温まることによって
・血行改善
・冷え性対策
・筋肉の緊張の緩和
につながります。
適温のお風呂、といわれても難しいと思われる方も多いかと思います。
その中でも目的によってお風呂の温度を変えるという方も少なくはないのです。
~お風呂温度の使い分け~
42度以上(高温浴)・10分程度→疲労回復
交感神経が働き、新陳代謝が促進され眠りも深くなります。
39〜42度(温浴)・10分間→肩こり解消
肩こりには半身浴ではなく肩までつかる全身浴がききます。
37〜39度(微温浴)・ゆっくりと→眠りの質UP
就寝前の約1時間前に半身浴で入るのがおすすめです。
よかったら参考にしてみてください。
あとは自分の好みの入浴剤があれば尚更リフレッシュできます。
十分な睡眠
お風呂のあと、最後は睡眠です。
よく、理想の睡眠時間は「1日8時間」という数字があげられますが、実際これは医学的根拠があるわけではありません。
多くの方の睡眠時間が、6~9時間の間という統計から割り出された数字でしかありません。
平均睡眠時間はあくまでも1つの目安です。
睡眠は時間より質のほうが重要、と最近よく聞きますね。
その睡眠の質をあげるにはどうしたらよいのか。
・先ほどのお風呂につかること
・できるだけ早い時間帯から太陽の光を浴びること
・いつも同じ時間に起きる習慣をつける
ということを意識してみてましょう
あとは、枕の高さを選ぶこと。
近年では枕専門店も増えているため、店員さんにアドバイスをもらったりして自分に合った枕を選べるようになりました。
こういったグッズを使うのも一つの手だと思います。
もし、耳の中や鼓膜の痙攣が治らない時は?
耳の中や鼓膜の痙攣を予防、対処する方法として
・ストレスを蓄積させない
・疲労を蓄積させない
ということが重要となります。
先ほどおススメさせてもらった方法や、じぶんにあったやり方で解消していただければ、痙攣の予防、対処法となります。
しかしそれでも、継続して耳の中や鼓膜が痙攣する場合はどうしたらいいのでしょうか?
その時は、かかりつけ医もしくは耳鼻科へ受診したほうがいいでしょう。
耳の聞こえが悪くなっているようでしたら、迷わず耳鼻科へ受診してください。
早め早めの治療が必要な病気である可能性もあります。ご注意ください。