胸のしこりが動く!痛い場合と痛くない場合の違いは何?
いつもどおり胸のセルフチェックしているときに、ふとしこりを見つけたら、誰でも不安になりますよね。
もしもそのしこりがコロコロと動いていたとしたら、とんでもない病気が隠れているかもしれないと余計に不安に感じることも多いでしょう。
でももしかしたらコロコロと動くそのしこりの正体は、がんではないかもしれません。
今回は胸に出来た動くしこりと痛みついて、はじめ君親子と神田先生と一緒に見ていきます。
今回は大きく2つの見出しに分けて、胸のしこりと痛みの関係ついてもお伝えしていきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
胸のしこりを調べるチェック方法
胸にしこりが出来ると一番最初に頭に思い浮かぶのは、きっと乳がんでしょう。
乳がん患者は年々増加しているといわれ、今後日本人女性のがん患者の中で最も多くの女性がかかるがんだといわれています。
乳がんの発症のピークは40歳後半から50代といわれていますが、20~30代といった若い女性の中でも発症します。
ほかのがんと比べてセルフチェックでも発見がしやすいので、早期発見・早期治療がしやすいがんともいえます。
乳がんの検査のために病院を受診する人の多くが、乳がんを疑うきっかけとしてあげる理由に多いのが、胸のしこりです。
だから、胸にしこりが出来ると、「わたし、乳がん?」と思ってしまうかもしれません。
でもちょっと待ってください。
しこりによっては乳がんではないかもしれません。
では、正しいしこりのチェック方法を説明しましょう。
しこりチェックその1 見た目のチェック
まず、上半身がチェックできる鏡の前にまっすぐ立ちます。
両手を首の後ろで組み、両手を上げた状態で次の3つをチェックしましょう。
①左右の胸の大きさが違ったり、どちらかの胸の形が変形していることはありませんか?
②乳首がただれたり、変色したり、へこんだりしていませんか?
③乳房の一部が、皮膚がひっぱられていたり、くぼみが出来ていたりしませんか?
この3つをチェックして異常がなければ、今度は両手を腰にあてて先ほどと同じようにチェックしてみましょう。
しこりチェックその2 直接触ってしこりを調べる
直接触ってしこりを調べるときは、親指以外の4本の指の腹を使います。
チェックしたい胸側の腕を上げ、ひじを曲げて手を頭の後ろにおきます。
反対側の手で、「の」を描くようにして胸全体をチェックします。
チェックするときは、わきの下もしっかりとチェックします。
肌が乾燥してチェックしづらい時は、
・オイルをつける
・入浴のときに石鹸をつける
こうしてチェックするとよいでしょう。
まずはこの方法で胸に出来たしこりの状態や大きさ、また、しこりが動くか動かないかをチェックしてみてください。
胸のしこりが動けば良性?
一昔前であれば胸にしこりができても、動いていれば良性といわれていました。
良性の場合によく診断されるのが、乳腺繊維腺種という病気です。
出産後の授乳期に多いこの病気は、乳腺がつまりやすくなったことでしこりができます。
しかもしこりは動くことが多いので、助産師さんに乳房をマッサージしてもらったら自然に治ったという人も多いのではないでしょうか。
もちろんその可能性はありますが、しこりが動いたから良性というのは間違った判断です。
早期の乳がんの場合、しこりはコロコロと動きます。
もっとわかりやすくいうと、早期の乳がんほど動くということです。
乳がんのしこりが動かなくなるのは、がんが進行し筋肉に癒着したためです。
だから筋肉までがんが達していない早期がんの段階では、しこりは動くのです。
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胸のしこりが動いたら、痛みをチェック
胸のしこりが動いたら、まず痛みがあるかどうかを確認します。
胸のしこりが動いて痛みを感じたら、こんな病気が考えられます。
●乳腺症
乳腺症は乳がんと違って、組織に悪性の所見がないことが大きな特徴です。
乳腺症の場合、女性ホルモンの中に含まれているエストロゲンが正常値よりも多く分泌されることが原因で発症するといわれています。
基本的には、特に治療は行いません。
症状を緩和させるには、ホルモンのバランスを整えることが大切です。
女性ホルモンは、女性の体の変化やストレスに影響を受け安性質があるので、こういった生活習慣を改善することで、自然に症状が軽くなります。
また、油っぽい食事や暴飲暴食も女性ホルモンに影響します。
食事の内容を見直すことも、乳腺症の症状を改善するのに効果があります。
胸のしこりが動くけれど、痛みがないときには、こんな病気が考えられます。
●乳腺繊維腺種
乳腺の腫瘍の1つですが、良性腫瘍です。
乳腺症と同じくしこりは動きますが、痛みはありません。
しこりの大きさは、小豆大のものから一円玉大のものが一番多いようです。
しこりを触ってみると、つるっとした感触で、皮膚の下でコロコロ動くのがわかります。
原因はあまりよくわかっていませんが、妊娠や閉経によってしこりの大きさに変化が見られることから、女性ホルモンと深く関係していると考えられています。
ただし悪性腫瘍である乳がんのしこりも、初期段階では乳腺繊維腺種の動きとよく似ているため、簡単には判断が出来ません。
しこりが動くというだけで安心するのは危険ですので、気になったらすぐ受診するのが一番です。
●乳がん
乳がんのしこりが動かなくなるのは、がん細胞が筋肉に癒着した場合です。
ですから、早期の乳がんはよく動きます。
しかも触っても胸が痛いと感じないことも多いので、良性腫瘍である乳腺繊維腺種と区別がつきにくいのが特徴です。
ここであげた
・乳腺症
・乳腺繊維腺種
・乳がん
は乳腺の三大疾患と呼ばれる病気です。
この三つの特徴として胸のしこりがありますが、痛みを伴うしこりであれば、良性の乳腺症の可能性が高いので、しばらく様子を見てみるといいですね。
ただし怖いのは、しこりが動くのに痛みがないケースです。
先ほども説明しましたが、乳腺繊維腺種と乳がんは、しこりの動きも痛みもとても似ています。
しこりが動いて痛みがなくても簡単に良性と思い込まず、早めに病院で医師の診断を受けるのがよいでしょう。
まとめ
では、今回のまとめの方に移っていきます。
今回は胸のしこりが動くときに考えられる病気と痛みを中心に、様々なことをお伝えしてきました。
今回の要点を押さえると・・・
1、しこりが動くときは、痛みがあるかチェックする
2、しこりが動いて痛みがあるときは、乳腺症の可能性がある
3、しこりが動いて痛みがない場合は、悪性腫瘍の可能性もある
このようになります。
胸に出来たしこりが動く場合には、良性の場合が多いですが、早期の乳がんの可能性もあります。
まずはセルフチェックで胸の異常をいつでも発見できるように心がけ、気になる変化があれば、放っておかず、専門医に相談するようにしましょう。
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