みぞおちが痙攣する原因と対処法は?痛くない場合は?
ある日、急にみぞおちの辺りがピクピクと痙攣している…。
それが一日に何度も繰り返される。そんな経験をしたことがある方はいませんか?
痛みがあることも全く痛みを感じないこともあるようですが、痛みがなくてもとても不快なものです。
このみぞおちの痙攣、いったい何が原因なのでしょうか?
では、早速見ていきます。
痙攣がおこるのはなぜ?
痙攣とは自分の意思とは関係なく、筋肉の収縮が続くことをいいます。
勝手に体がピクピク動くので、ビックリしてしまいますし、気持ちが悪く感じます。
疲れたときなどに、「足がつる、瞼がピクピクと動く」といった症状は多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。
それに全身に痙攣がおこれば、大変だということは誰でもすぐにわかります。
それでは、みぞおちが痙攣するのはなにが原因になっているのかというと、
・胃の筋肉の緊張や精神的のもの
・病気
が原因の場合があります。
みぞおちに痙攣が起きる症状で考えられる病気
それではみぞおちに痙攣が起きる症状で、考えられる病気について解説していきます。
逆流性胃腸炎
胃の入り口には食べ物が逆流してこないように弁が付いているのですが、その弁が壊れてしまい、胃酸が逆流することで、胃の入り口や食道を傷つけてしまう病気です。
暴飲暴食が原因になっていることが多く、みぞおちの痙攣の他にムカムカと胸やけがしたり、痛みがでることもあります。
胃炎
胃炎には急性と慢性の2種類があります。
どちらもみぞおちに痙攣を起こす可能性があり、急性胃炎は胸やけ、吐き気、みぞおちの痛みなどの症状も現れます。
安静にしていれば数日で治ることが多いのですが、繰り返し起こすと慢性胃炎になる場合があります。
慢性胃炎になると痛み、吐き気、嘔吐などの症状があらわれます。
ピロリ菌が原因で発症することもありますので、病院で検査を受けてピロリ菌がいれば除菌治療が必要です。
ピロリ菌は胃がんの原因と考えられているので、きちんと治療してください。
胆石症
肝臓の近くにある胆のう、胆管に胆石ができてしまう病気です。
症状がない人も多いのですが、胆石が胆管に詰まってしまうと、みぞおちの左下の方に痛みがでてきたり、みぞおちが痙攣したように感じることがあります。
痛みは非常に強く、背中や腰などに広がっていきます。
胆石を溶かす薬を飲んだり、粉砕する処置をしたり胆のうを取る手術をすることもあります。
腹部大動脈瘤破裂や大動脈解離
みぞおちが痙攣して痛みが出る場合、一番怖いのがこの病気ではないでしょうか。
急に冷や汗が出るほどの激痛がきたら要注意です、すぐに救急車を呼んでください。
血管がこぶのように膨らんだり、傷ついて別の血の通り道をつくることで、その血管が破れやすくなり破裂してしまうのです。
クラミジア感染症
クラミジアに感染することで、みぞおちの辺りが痙攣したり痛みが出る場合があります。
まさかクラミジアでみぞおちの辺りが痛くなるなんて思いませんよね。
また、強い痛みがあるとき、おりものが増えた、膀胱炎があるなど他に思い当たる症状がある時は病院を受診しましょう。
みぞおちの痙攣で痛みがない場合は?
みぞおちの痙攣で考えられる病気を紹介してきましたが、それでは痛みがない場合はどんな原因が考えられるのでしょうか?
痛みがない痙攣の原因について紹介します。
自律神経の乱れ
ストレスがたまって自律神経が乱れるとみぞおちが痙攣をおこしてしまいます。
ストレスを排除することが大切ですが、なかなか簡単にはいきません。
そんな方はリラックスできる時間を作って、少しでもストレスをためないような生活を心がけてください。
しかし、心配な場合は心療内科を受診してください。
脱水症状
脱水症状になると体の痙攣が起ります。
その痙攣がみぞおちに現れることがあるのです。
夏の暑い日やスポーツをした時はもちろんのこと、冬場でもこまめに水分補給をしましょう。
機能性ディスペプシア
みぞおちの痙攣の他に食後に胃もたれのような感じがあるなどの症状があるのに、検査をしても異常が見つからないことがあります。
痛みを感じる方もいますが、まったく痛みを感じない場合もあります。
胃の不快感があるのに異常が見られない時、その多くが機能性ディスペプシアという症状に分類されます。
線維束性収縮
筋肉の一部が無意識に動くことを言います。
よくある症状では、疲れた時に瞼がピクピクと痙攣するあの現象です。
それがみぞおちに起きているだけなので、過度に心配する必要はありません。
ただし、長く続く場合は他の病気の可能性もあるので病院を受診してください。
便秘
便秘が続くと胃に負担がかかり、みぞおちが痙攣することがあります。
便秘を解消するには食事に気をつけて
・適度な運動
・水分補給
を心がけることが重要です。
冷え
お腹を冷やすとみぞおちが痙攣をおこすことがあります。
・冷たい物の取りすぎ
・冷房の効きすぎた場所に長くいる
など、体を冷やしすぎないように注意しましょう。
このようにみぞおちの痛みのない痙攣の中にも病院を受診した方が良いもの、心配ないものがあります。
少しでも不安に思ったら病院を受診しましょう。
みぞおちが痙攣した時の対処法
それでは、みぞおちに痙攣がおきた時どうすればあの不快な状態を少しでも早く治すことができるのでしょうか?
みぞおちに痙攣がおきた時の対処法について説明していきます。
リラックスする
ストレスによる痙攣や胃の不調の場合はリラックスをして、安静にすることが大切です。
カモミールは胃の粘膜を修復してくれると昔から言われているので、カモミールのハーブティーを飲みながらゆっくり過ごすのも良いですね。
胃に何か入れる
空腹の時に胃が痙攣するという方は、
・うどん
・おかゆ
などの消化に良く温かい食べ物を食べることもオススメです。
また、白湯や温かい牛乳、ミルクティーなどゆっくり飲むことでも楽になるでしょう。
腹式呼吸をする
痙攣と痛みがあるときはゆっくり深呼吸・腹式呼吸をすることで、体の隅々まで酸素がまわりリラックス効果もあり痛みが緩和されます。
体の右側を下にして寝る
体の右側を下にして寝ると胃に負担がかからず楽になります。
市販の薬を飲む
薬局に売っている鎮痛鎮痙薬という薬が痙攣をおさえてくれます。
薬剤師さんに相談してから使うのをおすすめします。
ただし薬を使っても良くならない、一時的によくなってもまたすぐに痙攣がおこるという場合は病院を受診しましょう。
その時、飲んだ薬の名前を病院で伝えるのを忘れないでください。
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みぞおちの痙攣を予防する方法
最後にみぞおちの痙攣を予防する方法について解説していきます。
暴飲暴食をしない
日頃から正しい食生活をするように心がけましょう。
アルコールの取りすぎや塩分や脂分が多い食事は控えることで、胃だけでなく体全体の免疫力も高めることができます。
ストレスを減らす
ストレスが原因で、みぞおちの痙攣・胃の痙攣・痛みがおこることがあります。
お風呂にゆっくりつかる、好きなことをしてストレスを発散するなどストレスをためない生活を心がけましょう。
たばこを減らす・やめる
たばこの吸い過ぎで胃炎を引き起こすことがあります。
たばこの吸い過ぎはやはり体に良くないので、できれば禁煙をするのが良いのですが少しずつ量を減らすようにしましょう。
冷たい飲み物を一気に飲まない
冷たい飲み物を一気飲みすると胃の筋肉が緊張して痙攣がおきてしまいます。
冷たい物を飲む時は一気に飲まずゆっくり飲むようにしましょう。
辛い刺激物をたくさんとらない
辛い物は胃に刺激を与えてしまいます。
辛い物の食べ過ぎには注意しましょう。
これら5つの対処法で日頃から胃を守るようにし、ストレスを減らしてみぞおちの不快な痙攣をおこさないようにしましょう。
しかし、みぞおちの痙攣・痛みがある場合はもちろんですが、痛みを感じない場合も怖い病気が隠れていることがあるので、痙攣を繰り返す場合は病院を受診することをおすすめします。