胸にしこりがあるけど痛くない!男女別に原因と対処法を解説!
今回は胸のしこりと痛みのない状況について、はじめ君のおかあさんと神田先生と一緒に見ていきます。
胸に関するトラブルは、男女問わず、なかなか周りの人には聞きづらい話題です。
男性に比べて話がしやすい女性でも、胸にしこりが出来ると最悪の状態をイメージしてしまうことも多いです。
そのことで専門医の受診に踏み切ることが出来ず不安を抱えたまま、一日過ごしているという人もいるのではないでしょうか?
今回はそんな胸にできたしこりについて、男性と女性それぞれの原因と対処法を解説していきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
胸のしこりは、痛い?痛くない? 女性の場合
胸にしこりは、男女ともにできますが、女性の場合、しこりは男性に比べて慎重に調べることで、重大な病気のサインを見つけることが出来ます。
しこりは痛みがある場合とない場合があります。ここでは、胸のしこりがあって、痛くない場合に考えられる病気について解説します。
乳腺繊維腺腫
乳腺の腫瘍の1つですが、良性腫瘍です。乳腺症と同じくしこりは動きますが、痛みはありません。しこりの大きさは、小豆大のものから一円玉大のものが一番多いようです。
しこりを触ってみると、つるっとした感触で、皮膚の下でコロコロ動くのがわかります。
原因はあまりよくわかっていませんが、妊娠や閉経によってしこりの大きさに変化が見られることから、女性ホルモンと深く関係していると考えられています。
ただし、悪性腫瘍である乳がんのしこりも、初期段階では乳腺繊維腺腫の動きとよく似ているため、簡単には判断が出来ません。しこりが動くというだけで安心するのは危険ですので、気になったらすぐ受診するのが一番です。
乳がん
初期段階の乳がんのしこりは、乳腺繊維腺腫のしこりによく似ています。
そのため一般的なセルフチェックだけでは、判断が出来ないものと思っていた方がいいでしょう。
乳がんのしこりは、押したり触っても、あまり痛いと感じることはありません。このことも、乳腺繊維腺腫と勘違いされやすいポイントなので、注意する必要があります。
乳がんのしこりが動かなくなるのは、がん細胞が筋肉に癒着した場合です。それまでの乳がんの腫瘍は、動きます。
胸にしこりが出来ても痛くない時の対処法 女性の場合
胸にしこりが出来た場合、
「もしも悪性腫瘍だったら、乳房が無くなっちゃうかもしれない」
という不安は、女性なら誰でも考えてしまいますよね。
でも悪性の腫瘍であっても胸にできた腫瘍は触ることで見つけることが出来るため、他のがんと比べて早期発見がしやすいといわれています。
ここでは、女性の胸にしこりが出来た時に最も気になる乳がんについて、その対処法を紹介します。
乳がんには3つの種類がある
乳がんには、
・転移性乳がん
・再発性乳がん
・局所進行乳がん
の3つがあります。
転移性乳がん
乳がんのがん細胞は、リンパや血液の流れによって、肺や肝臓・骨など乳腺から離れた場所で転移巣を作ることがあります。
最初はごく小さな転移巣ですが時間がたって大きくなると、症状が出てくることで乳がんが発見されることがあります。
このように乳腺から離れた部分で乳がんのがん細胞が増殖することを、遠隔転移と言います。
基本的にこの遠隔転移が起きる乳がんの総称として使われるのが、転移性乳がんです。
再発乳がん
手術などの治療を受けた後に新たに発見された乳がんを、再発乳がんと言います。
この場合、手術や治療が行われた場所以外に出来た乳がんをいいます。
一度手術や治療をした部分にだけまた腫瘍が見つかる場合は、局所再発と呼び再発乳がんと区別しています。
局所進行乳がん
局所進行乳がんは、がんの腫瘍が手術では取り除くことが出来ない範囲まで及んでいる時のことを言います。
局所進行乳がんでは、そのままでは手術をすることが出来ないため、治療が難しいとされます。
乳がんの原因と対処法
乳がんが発生する原因として、遺伝的要因も考えられます。
遺伝的要因の乳がんを予防することはとても難しいですが、他の人と比べてリスクが高いことを知っておくことで意識を高めることが出来ます。
ですから、近親者に乳がんにかかったことのある女性が多い場合は、しこりが出来たら、まず検査を受けるというように意識すると早期発見につながります。
万が一乳がんが発見されても非常に早い段階で見つかるケースが多く、体への負担も最小限に抑えることが出来ます。
その他にも乳がんは、女性ホルモンの増加が原因として考えられることが分かっています。
ですから普段の食生活を見直し、女性ホルモンの量が増えすぎないように注意することで、乳がんのリスクを回避することもできます。
もう一つ注意しておきたいのが、皮下脂肪の増加が、女性ホルモンの増加の原因になる点です。
そのため肥満体質の女性は、乳がんになるリスクが平均体型の女性に比べ高くなります。
このことからも正しい食生活と適度な運動を続けることが、乳がんの危険から身を守る対処法として考えることが出来ます。
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胸のしこりは、痛い?痛くない? 男性の場合
男性にも、胸にしこりが出来ることがあります。
しこりがあっても女性と同じように、痛みがある場合と痛みがない場合があります。
まずは、男性にしこりが出来る時に考えられる病気について紹介していきます。
乳がん
女性と比べると発症率は100分の1と言われますが、男性にも乳がんはあります。
女性の発症のピークは40~50代ですが男性の場合は60代がピークと言われ、全体で見ると高齢者の方が発症しやすいのが特徴です。
男性に乳がんが見つかると、しこりは乳輪の下の部分にできます。
初期症状の場合は、特に痛みを感じることはありません。
またしこりの硬さも、こりこりと固い感じがするのが男性の乳がんの特徴です。
脂肪腫
皮膚の下に1~3センチ位の脂肪の塊が出来るのが、脂肪腫です。
むね以外にも、腕の上腕部や太ももなどにできることがあります。
胸に脂肪腫が出来ると、しこりが出来ることがあります。
しこりは、触るとやわらかいゴムのような感触がします。
基本的に脂肪腫は痛みを感じませんが、神経に近い部分に脂肪腫が出来ると、痛みを感じることがあります。
乳腺のう胞
乳腺は袋のような形をした部分があります。
この袋の中に液体が溜まてしこりができるのが、乳腺のう胞です。
基本的には痛みを感じることはありませんが、痛みを伴う場合もあります。
『胸にしこりが出来ても痛くない時の対処法 男性の場合』
胸にしこりが出来る原因はいくつか考えられることが分かりました。
では気になるしこりが見つかったら、どのような対処法があるのでしょうか?考えられる病気ごとに対処法を紹介します。
乳がんの場合なら、こう対処する
男性が乳がんになる原因として考えられるのは、女性ホルモンに含まれるエストロゲンが、肝機能障害によって増えてしまったことが原因の一つとして考えられます。
また、がんの発生には遺伝が深く関係していることもわかっています。
そのため女性の近親者の中に乳がんにかかった人が多いと、男性でも乳がんになる可能性があるといわれています。
男性が乳がんを早期発見するのは、女性よりも難しいといわれています。
ただし乳がんは遺伝的要素があるということが分かっています。
ですので胸にしこりが出来たら、まず乳がんを疑って検査を受けるように心がけるだけで、早期発見につながります。
脂肪腫の場合なら、こう対処する
脂肪腫のしこりは一度できると、基本的には自然になくなることはありません。
そのままの大きさで残っているか、または少しずつ大きくなります。
ただ脂肪腫は、しこりが残っていたとしても、乳がんになる可能性はありません。
女性にも脂肪腫が出来ることはありますが、複数の場所に脂肪腫が出来るのは男性に多くみられる特徴です。
残念ながら脂肪腫が体にできてしまう原因は、今のところ分かっていません。
放置していても問題はありませんが、場所によっては見た目が気になる人も多いのが脂肪腫です。
治療する場合は出来た脂肪腫を手術によって切除するしか、今のところないようです。
脂肪腫は、良性の腫瘍です。
ただし胸のしこりが急に大きくなった場合は、悪性の腫瘍である肉腫の可能性もあります。
このような症状が出た場合は、念のために専門医の検査を受けることをお勧めします。
乳腺のう胞の場合なら、こう対処する
乳腺は分泌液を出すのが正常な状態です。
出された分泌液が外に出ず、袋状の部分にたまり、そこで腫瘍が増えていきます。
これが乳腺のう胞です。
基本的には乳腺のう胞は悪性の腫瘍ではありませんが、乳腺のう胞の中にさらにしこりが出来てしまった場合は乳がんの可能性があります。
乳がんは60歳以上の高齢男性に多くみられるので、この年齢の男性で乳腺のう胞の症状が出たら早めに検査を受けることをお勧めします。
まとめ
では、今回のまとめの方に移っていきます。
今回は胸にできたしこりを中心に、男女それぞれ考えられる原因と対処法について様々なことをお伝えしてきました。
今回の要点を押さえると・・・
1、男女問わず、しこりがあった場合には乳がんの可能性がある
2.しこりがあっても痛みがない場合、良性の腫瘍のことが多い
3、ただし、痛みがなくても悪性腫瘍の初期段階の場合もある
このようになります。
今回のまとめを参考にしながら、気になる症状があれば、早めに専門医に相談するように心がけてくださいね。
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