カリカリ梅の食べ過ぎは体に悪い?栄養や効能はあるの?
「食べ始めたら止まらくなっちゃう」カリカリ梅。
そういった経験はありませんか?
一般的な梅干しだと、一個で充分!と思える満足感があるのに、カリカリ梅だと何故か次へ次へと手を伸ばしてしまう・・。
すっぱさとしょっぱさ、そこにほのかな甘みがギュッ!と詰まったカリカリ梅は、一般的な梅干しよりも塩分が高そうで、「もしかして体に悪いのかも?」と心配になったりもしてしまいますよね。
そうは言っても、梅に含まれるクエン酸は体に良いという説もあります。
ですので、ここでは「カリカリ梅」と「梅干し」の違いを見ながら、どんな効能があるか、食べ過ぎると体にどのような悪影響を及ぼすのかを、しっかりとみていきましょう。
今回の流れ
カリカリ梅と梅干しって何が違うの?
カリカリ梅の効能をかたる前に、そもそも「梅干し」と「カリカリ梅」の違いはなんなのか、ということがわかっていないといけませんよね。
カリカリ梅を日本で初めて作ったのは「赤城フーズ」という、群馬県にある漬物の専門会社と言われています。
梅が大不作だった時に、農家の自家用の梅漬けを買い取ったのがきっかけだそうです。
買い取った梅の中に混じっていた硬い梅は、商品にならないということで1年ほど放置されたままに。
通常、生梅を塩漬けにすると1週間ほどで柔らかくなるはずなのに、この梅は1年たっても硬いまま。
ためしに食べてみると、独特の「カリカリ」という食感が!
それにヒントを得て研究に研究を重ねた結果、現在のカリカリ梅が誕生したのです。
ということは、もとは同じ「梅」ということですよね。
ここでは、どこで「カリカリ梅」と「梅干し」に分かれていくのかを見ていきましょう。
梅干し
一般的に「梅干し」と呼ばれるものは、梅と塩を瓶に付け込んで、1か月ほど寝かせます。
その後、天日干しにして、数日ごとに梅をひっくり返し、梅のすべての面が日に干されるようにして作られていきます。
梅干しというだけあって「干す」という作業が非常に大切なのですね。
カリカリ梅
カリカリ梅は、塩だけではなく、焼酎や砂糖、赤しそなどと一緒に、1か月ほど付け込むだけで完成します。
そうなのです、「梅干し」との違いは「干す」という作業が全くない所なのです。
使用する梅も、梅干し用には柔らかい梅を使いますが、カリカリ梅を作る際には青く硬い梅(青梅)を使用します。
また、あのカリカリとした独特な食感を出すためには、カルシウムが必要になってきます。
梅の果肉の中にある「ペクチン」が、カルシウムと結合することによって「ペクチン酸カルシウム」となり、この成分が梅の果肉の中にある細胞を強くする働きをして、あの独特なカリカリとした食感を生み出すのです。
同じ梅からできていると言っても、使用する梅の種類や作業工程で、大きな違いが出てくるのですね。
カリカリ梅は体に悪いって本当?!
梅に含まれるクエン酸やカテキン酸は、体に良い事で有名ですが、そのクエン酸やカテキン酸を多く含むカリカリ梅を食べ過ぎると体に悪いのではないかという情報もあります。
体に良い成分のものを食べて、どうして体に悪影響が起きてしまうのでしょうか。
ここでは、カリカリ梅に含まれる栄養成分を見ながら、どのような時に体に悪影響が出てしまうのかを見ていきましょう。
高血圧になる?!
梅干しや、カリカリ梅は、確かに「しょっぱい」というイメージがあります。
では、実際どれだけの塩分が含まれているのか?
カリカリ梅一粒につき、だいたい0.65gの塩分が含まれています。
厚生労働省が発表している、成人の1日の塩分の摂取量目安が、男性で8.0g、女性で7.0gですので、1日10個~12個ならば食べても大丈夫な計算になります。
そうは言っても、1日の摂取塩分をカリカリ梅だけで賄う!というわけにはいきませんから、やはり食べ過ぎには注意した方が良いです。
塩分を多くとりすぎると、体が体内の塩分濃度を薄めようと、大量の水を欲しがります。
その結果、血管に大量の水とナトリウム(塩分濃度が高くなる原因となるもの)が一気に流れ込んでしまうので、高血圧を引き起こしてしまうのです。
太る?!
カリカリ梅自体のカロリーは5キロカロリーなので、むしろローカロリーな食品です。
ローカロリーならば、ダイエットにも効果的な気がするのですが、ここで問題になってくるのは、カリカリ梅に含まれている「塩分」と「酢」なのです。
塩分が多く含まれているため、食べ過ぎると浮腫みが出てしまって、太っているように見えてしまいますし、カリカリ梅に含まれる「酢」が食欲を刺激する作用を持っていますので、
カリカリ梅を大量に食べた結果、食欲が増進され、どか食いを招くということにもなりかねません。
小腹がすいた時に少量でやめておけば体に良い効果をもたらしますが、食べ過ぎてしまうと、かえって食欲を増進させてしまう作用が強く出てしまうのです。
胃痛や下痢を引き起こす?
梅には、カテキン酸やクエン酸が多く含まれています。
カテキン酸やクエン酸自体は、体に良い影響を与えるものなのですが、
体の状態によっては、良い成分が却って体に悪影響を与えてしまうこともあるのです。
例えば、クエン酸には、胃の消化を助ける働きがあるります。
クエン酸は、胃の中の酸性度を高めて、胃の内容物を消化し、十二指腸へと運んで行きます。
この時に、何らかの理由で十二指腸が弱っていると、酸性をアルカリ性に変えることが出来ず、消化の最大の助けとなる酵素を、うまく働かせることが出来なくなってしまうのです。
その結果、
・消化不良を起こし
・胃の膨満感や腹痛
を引き起こしたりする原因になってしまうのです。
カテキン酸も同様で、本来は脂肪を分解する手助けをしてくれるものですが、体や胃が弱っている時に大量のカテキン酸を摂取してしまうと、胃の粘膜が荒らされてしまい「胃痛」の原因となるのです。
クエン酸が下痢や腹痛を引き起こす、という科学的なデータはありませんが、実際に「カリカリ梅や梅干しを食べ過ぎてお腹が痛くなった」と訴える方が多数存在しますので、その痛みの原因を科学的に考えていくと、上述のような原因が考えられます。
これはカリカリ梅だけに言えることではないのですが、どのような食材にも良い面があればあるほど、それを食べ過ぎてしまったときは「体に強すぎる成分」となってしまいますので、なんでもほどほどにバランスを考えて食べていきましょう。
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カリカリ梅の効果・効能!上手に生活に取り入れて健康ライフを送ろう
食べ過ぎると、体に悪影響を起こすカリカリ梅ですが、節度を持って生活に取り入れれば、健康な体を手に入れる手助けになります。
カリカリ梅は車酔いに効く!
梅に含まれているピクリン酸やクエン酸が、乗り物酔いや二日酔い、食中毒までをも防ぐ力を持っています。
お弁当のごはん部分に、梅を乗せるのは、こういった効果・効能があるからです。
車酔いのある方は、車に乗る前に。
二日酔いになってしまった方は朝食代わりに、一粒梅を食べてみることをお勧めします。
カリカリ梅は風邪に効く!
はるか昔は、梅を黒焼きにしたものを
・咳止め
・解熱剤
として使っていたという文献があります。
また、梅に含まれるクエン酸は殺菌作用がありますので、風邪ウイルスの撃退にも効果を発揮します。
なによりクエン酸の持つ疲労回復効果が、風で弱った体を回復させる手助けをしてくれるのです。
いかがだったでしょうか。
たくさんの「体に良い成分」を持ったカリカリ梅。
ちなみにAmazonですごく評価の高いカリカリ梅は以下より。
まとめて買うと大変お買い得です。
食べ過ぎは良くないですが、上手に生活に取り入れて健康ライフの手助けにしていきたいですよね。
1日1個~2個を目安に、「食べ過ぎないように」を念頭において健康的な生活を送っていきましょう。