生理が3か月来ないのは病気なの?原因と対処方法を解説!
今回は女性のデリケートな悩みについて、はじめ君のお母さんと神田先生と一緒に見ていきます。
女性にとって生理の時期は、病気ではないとわかっていても、憂鬱な気分になりますよね。
でも、予定の周期より遅れてしまうと、「もしかしたら病気かも?」と不安に思ったこともあるのでは?
今回は大きく2つの見出しに分けて、生理が3か月来ないのは病気なのかということについて解説していきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
生理が3か月も来ないのは、異常?
生理の期間は、人によって多少の誤差がありますが、正常な場合の生理は、平均28日が周期と言われています。
もちろんぴったり28日というわけではなく、25~38日の範囲であれば正常だと考えてよい範囲です。
では、この範囲に当てはまらない場合についても、少しだけふれておきます。
もし読む必要が感じられない人は、読み飛ばしてもOKです。
頻発月経は正常な生理の周期よりも、間隔が短い状態です。生理の周期が24日以下の場合は、頻発月経が考えられます。
稀発月経は正常な生理の周期よりも、感覚が長い状態です。生理の周期が39日以上の場合は、稀発月経が考えられます。
無排卵月経は正常な生理の周期の範囲で生理が来ますが、基礎体温などで調べても排卵が確認できない状態です。
排卵せずに生理が来ている状態なので、これも異常月経だと考えれます。
この中でも注意しておきたいのが、稀発月経です。
生理は、ストレスなどの環境の変化や体調の変化によっても周期がずれ込むことがありますが、3か月以上生理が来ない場合は、ただの生理不順ではなく無月経です。
稀発月経は、卵巣や下垂体に障害がおこることが原因の病気です。
下垂体は脳の一部で、ホルモンの分泌に関わる器官なので、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが大切な生理に影響が出てきます。
無月経は放っておくと、不妊にもつながるかもしれません。生理が3か月来ない時は、専門機関に相談するのがいちばんです。
生理が3か月来ない時の原因と対処法1 続発性無月経
無月経には、大きく分けると2種類あります。
・続発性無月経
・原発性無月経
の2つです。
続発性無月経は、これまであった生理が、妊娠・閉経以外の理由で3か月以上止まった状態のことをいいます。
一般的に無月経といったら、続発性無月経のことをいいます。
続発性無月経には原因によっていくつかに分類されますが、基本的に無排卵と関係しているので、排卵障害を伴う病気と考えることが出来ます。
基本的には、お薬による治療が可能です。
ただし、様々な原因が考えられるので、まずは何が原因なのかをしっかり調べてもらうことが、この病気の1番の対処法といえるでしょう。
日本人が初潮を迎える平均年齢は、12歳です。
一般的には中学2年生頃までには初潮を迎えますが、18歳を過ぎても初潮が来ない場合は原発性無月経と診断されます。
原発性無月経の原因はかなり多いのでここでは紹介しませんが、染色体の異常や性分化異常が含まれているのが原因の特徴にあります。
生理が3か月来ない時の原因と対処法2 若年性更年期障害
50歳前後になると、一般的な日本人女性の多くが閉経を迎えます。
閉経の前後10年位に体のほてりや手足の冷えなどの症状を訴えるのを、更年期障害といいます。
ところが、同じような症状を訴える20~30代の若い女性が、最近増えています。
最初は「生理が遅れただけか」と思っていた生理の周期が徐々に長くなり、いつの間にかに生理が止まってしまったということも、こうした症状を訴える若い女性の中にはいます。
そのまま閉経してしまうケースも、ごく少数ですがあります。
平均50歳前後が閉経年齢と言いましたが、特に異常がない40代前半の女性が閉経することもありますので、ここで説明した年齢は、あくまでも参考年齢です。
でも20~30代の女性で更年期障害と同じ症状があるのなら、若年性更年期障害である可能性が高いです。
若年性更年期障害の原因は、極度のストレスが一番に考えられます。
20~30代の女性といえば、職場でもプライベートでも、人生の大きな転換期を迎える時期です。
昇進、転職、結婚、育児など、この年齢が抱える問題は、女性にとって大きな決断が必要だったり、急激な環境の変化があったりします。
毎日の生活の中でストレスが溜まっていくと、食生活が乱れたり、生活のリズムが崩れてしまいます。
こうなると、女性ホルモンのバランスにも影響します。
女性ホルモンのバランスが大きく崩れてしまうと、若年性更年期障害になる原因になってしまいます。
早めに婦人科を受診するのが大切ですが、それと同時に、普段の生活を見直し、心穏やかに過ごせるように心がけるのも大切です。
お薬の治療をはじめても、根本的な原因が解決されるわけではありません。
普段の生活を見直して、少しでも思い当たることがあったら、まずはそこから見直してみるのがよいでしょう。
生理が3か月来ない時の原因と対処法その3 女性アスリートの不生理症
生理不順で悩む女性の中には、女性アスリートも多く含まれます。
有名アスリートの生理不順といえば、プロフィギュアスケーターの鈴木明子さんが、オリンピック選手の頃、生理が止まったり生理不順・ひどい生理痛などに悩まされていた事実を公表し、話題になりました。
アスリート選手といえば、一般女性に比べ体脂肪率が低いことは有名ですよね。
特に、フィギュアスケートや陸上の長距離選手などは、体脂肪率が競技の結果にも影響する過酷なスポーツの代表です。
そのため、日頃から食事制限を取り入れているアスリートも多くいます。
体脂肪率と生理はあまり関係がないように思いがちですが、実は体脂肪率が低下すると生理は不順になります。
これは、正常な生理のために必要な脂肪の量が、
・トレーニング
・食事制限
によって不足してしまったことが原因と考えられます。
さらに、競技中の過度のストレスも、女性アスリートの生理不順の原因になります。
冒頭で紹介した鈴木明子さんはインタビューの中で、
「シーズン中のストレスが原因だった」
と自分の症状について振り返っていました。
ですから、生活習慣だけでなく、ストレスといった心のケアも、生理不順を治す方法として大切になります。
でも、見過ごしがちなのは、本格的な女性アスリートでなくても、同じような原因で無月経になることがあるということです。
高校や大学の部活やサークルでスポーツを続けてきたという女性であっても、
・生理が来ない
・生理不順
で悩むケースは珍しくありません。
スポーツは健康を維持するだけでなく、精神的にも爽快感や達成感を味わうことが出来る素晴らしいものです。
でも、そのバランスをうまく保つように心がけなければ、将来「あの時もう少し考えておけばよかった」と後悔する場面が出てくるかもしれません。
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それでも生理が来なかったら、どうするの?
生理が3か月以上来ない場合、無排卵または無月経が考えられると説明してきました。
無排卵・無月経は、単に生理が来ないだけではありません。
妊娠するために必要な排卵が行われないため妊娠が出来ません。
生理に関する病気は原因が数多く考えられるのと、痛みなどの自覚症状があまりないため、気が付きにくい病気です。
どうしても妊娠できないことに疑問に思って不妊検査を行った結果、無排卵が原因で無月経が分かったという人も少なくありません。
基本的にこうした症状が起きた時、
・医師の処方による薬の治療
が可能です。
ですから、早めに婦人科を受診し、治療を始めるのが一番です。
もしも治療をせずにそのまま放置しておくと不妊だけでなく、
・糖尿病
・高血圧・高脂血症
などのリスクが高まるといわれています。
ここまで来てしまうと、完治するまで長く治療を続けなければならなくなるかもしれません。
ほかにも、生理が3か月以上来ない理由として考えられるのが、
若い女性に多いダイエットが原因の無月経です。
これは急激な体重の減少によって、ホルモンのバランスが大きく崩れ生理が止まってしまう症状です。
もしもダイエットを始めてから生理が止まってしまったのなら、今のダイエットが健康な状態を維持できないほど体に負担をかけているかもしれません。
特に極端な食事制限でダイエットを続けていると、正常な判断を鈍らせてしまい結果として命にかかわる重大な病気を引き起こす可能性があります。
生理が来ない原因は様々考えられますが共通していえることは、「生理が3か月来ないのは異常」ということです。
早めに治療をして、健康な体を取り戻しましょう。
まとめ
では、今回のまとめの方に移っていきます。
今回は、生理が3か月来ない時に考えられる病気と対処方法について、様々なことをお伝えしてきました。
今回の要点を押さえると・・・
1.生理が3か月来ないときは、体からの危険信号とおもうこと
2.最近は、若い女性の無月経が増えてきている
3.生理が来ないと思ったら、早めに受診
このようになります。
この記事で学んだことを、ぜひ日々の生活に活かしてみてくださいね♪