生理が2日で終わる原因と対処法はある?量が多い場合は大丈夫?
年齢的にまだ閉経を迎える頃ではないはずなのに、生理が2日で終わってしまうとなると、不安な気持ちになってしまいます。
「何か重大な病気のサイン?」と深刻に悩む前に、その原因がどこにあるのかを考えてみましょう。
今回は、
・生理が2日で終わる原因
・生理が2日で終わるのに量が多い場合は大丈夫なのか?
・正常な生理に戻すための対処法
といったことについて解説していきます。
あなたの生理が2日で終わる原因が分かれば、対処法も見えてくるはずです。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
生理が2日で終わる原因とは?
一般的には、生理の期間といえば、3~7日です。
この一般論から見ると、生理が2日間で終わってしまうというのは、少し早いと考えられます。
では生理が2日で終わってしまう原因は、どこにあるのでしょうか?
生理のメカニズム
生理の周期は、大きく分けると4つあります。
●卵胞期
卵子は、もともとは卵巣の中にある原子卵胞が発育したものです。
この原子卵胞の成長を促すのが、卵胞刺激ホルモンです。
このホルモンの作用によって、原子卵胞は成熟卵胞へと成長します。
成熟卵胞は、卵胞ホルモンを分泌します。この卵胞ホルモンの作用によって、妊娠成立に重要な役割を果たす子宮内膜が増殖します。
●排卵期
卵胞ホルモンが一定数増加すると、脳下垂体から「卵胞刺激ホルモン」と「黄体形成ホルモン」の2つが急激に増加します。
これによって、成熟卵胞から卵子が誕生します。
●黄体期
排卵された卵子は、「黄体」という組織になります。この時、主に分泌されるのが、黄体ホルモンです。
黄体ホルモンは、妊娠を成立させるために必要な子宮内膜の成長を促します。
この働きによって、子宮内膜は分厚く成長します。
この期間に妊娠が成立しないと、女性ホルモンの分泌量は少なくなります。
●生理
妊娠が成立しなかったことによって不要となるのが、子宮内膜です。この子宮内膜は、次の妊娠の準備のために、体の外へと排出されます。
これが、生理という現象です。
生理が2日で終わるのは大丈夫?
では、生理が2日で終わるという状況は、放っておいても大丈夫なのでしょうか?
●過短月経
生理の出血が2日以内で終わることを、過短月経と言います。過短月経は、過少月経と併発することがよくあります。
過短月経の原因は、ホルモンバランスの乱れの場合が最も多いと考えられています。
●過少月経
子宮に異常があるわけでもないのに、生理期間が短かったり、生理の量が極端に少ないことを、過少月経と言います。
生理期間は、経血量同様、個人差があるもので、生理は加齢とともに減少する傾向があります。
ですから、一概に期間が短いからと言って、異常であるとは判断できません。
ですが、一般的な生理期間が3~7日であるということから考えれば、生理が2日で終わってしまうということは何らかの異常が考えられます。
この過少月経が起こる原因には、
・過度なストレス
・無排卵月経や甲状腺の異常
・子宮内膜炎の後遺症
などが考えられます。
こういった子宮に異常があるわけでもないのに、生理の量が極端に少ないことを「過少月経」と言うのです。
■妊娠の可能性も考えよう
生理が2日で終わった場合でも、出血量があまりにも少ない場合には、妊娠をしている可能性もあります。
精子と受精した卵子が子宮に着床する際、子宮壁を傷つけて軽い出血を起こすことがあります。
これを、着床出血というのですが、この現象は妊娠超初期に見られます。
妊娠超初期は、自覚症状がありません。
妊娠した本人にも、その自覚はないはずです。
そのため、この着床出血を生理と勘違いしてしまうことがあります。
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生理が2日で終わるのに量が多い場合は大丈夫?
生理期間がわずか2日しかないのに、生理の量(経血量)が多い場合もあります。
この場合は、何かの病気が原因なのでしょうか?
生理の量の目安
生理期間が短いうえに量が多いとなると、やはり何らかの病気の可能性を考えてしまう人も多いはずです。
では、一般的な生理の量(経血量)とはどの位なのでしょうか?
●正常な範囲の経血量
生理の量は、約20~250gであるといわれています。
これは、「生理が始まってから出血が治まるまでの期間」に見られる生理の量です。
ちなみに、日本人の場合の平均経血量は82gといわれています。
●最も多い日の経血量とは
生理期間中の経血量は、個人差があるため一概には言えませんが、最も量が多いといわれているのが、生理2日目です。
この生理2日目の平均的な経血量は、約30~35gといわれていますから、この数値を頭に入れておくと、自分の生理の状態を知る上でとても便利です。
●生理の量が多い目安と確かめ方
自分の生理の量が正常なのかを判断する時には、ナプキンの交換頻度に注目してください。
生理用ナプキンは、普段の日常生活に支障が出ないように、通常の経血量で3時間前後もつように設計されています。
ですから、
・1時間で経血があふれてしまう
・夜用ナプキンを重ねて使っても、下着やシーツが汚れてしまう
などの場合は、経血量が正常よりも多いと考えられます。
生理が多い時に考えられる病気の可能性
生理期間と関わらず、生理の量が多いという場合は、次のような病気の可能性も考えられます。
生理には個人差があるとはいえ、正常な量と明らかに違う場合は、早めに専門機関を受診する必要があります。
●過多月経
過多月経といっても、大きく分けると「機能性過多月経」と「器質性過多月経」があります。
■機能性過多月経とは・・・
子宮に異常があるわけでもないのに、卵巣機能が不安定であったり、ホルモンバランスの乱れによって経血量が異常に増えることを、機能性過多月経と言います。
機能性過多月経が起こる原因には、エストロゲンの過剰分泌があると考えられています。
この過剰分泌が起こる背景には、
・過度のストレス
・過度なダイエット
・栄養バランスの大幅な乱れ
などが原因として考えられます。
■器質性過多月経とは・・・
器質性過多月経は、主に子宮の病気や異常が原因でおこります。
器質性過多月経を引き起こす主な病気には、子宮筋腫、子宮頚管ポリープ、子宮体がんなどがあります。
●子宮筋腫
子宮筋腫は、良性の腫瘍です。
そのため、腫瘍が出来ても、命の危険性はそれほどありません。
ですが、治療を行わずそのまま放置していれば、大きく成長してしまいます。
これによって、生理の量が多くなるだけでなく、排尿痛や下腹部痛、生理周期の乱れなどが起こることがあります。
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正常な生理に戻すための対処法
子宮の病気が原因ではないものの、生理が2日で終わってしまったり、量が多くて日常生活に支障が出るようであれば、やはり専門機関への受診が必要となります。
でも、こうした症状も、普段の生活を少し変えてみるだけで、正常な状態に戻ることもあります。
そこで今度は、自分でも出来る対処法について紹介していきましょう。
サプリメントを使ってみよう
必要な栄養素をすべて食事だけで補うというのは、現代女性にとってとても大変なことです。
そんな時には、サプリメントを上手に使ってみるのもおすすめです。
そこで今回は、エストロゲンとよく似た働きをする大豆イソフラボンのサプリを3つ紹介します。
●エクオール(大塚製薬)
乳酸菌で大豆を発酵させて作られたエクオールは、良質の大豆イソフラボンを効率よく摂取することが出来るおすすめのサプリメントです。
●大豆イソフラボン30日分(DHC)
DHCの「大豆イソフラボン30日分」は、高額になりやすい女性向けのサプリメントの中でも、比較的手ごろな値段で購入できるので1番おすすめです。
しかも、1袋で30日分が入っているので、初めて大豆イソフラボンのサプリメントを使う場合でも、効果の具合をチェックするのにちょうどいいサイズです。
●ネイチャーメイド大豆イソフラボン(大塚製薬)
1日1粒飲むだけで、大豆イソフラボン25mgを直接取ることが出来る、ネイチャーメイド大豆イソフラボン。
このサプリメントでは、気になる脂質やたんぱく質も、1粒当たり0~0.1gです。
食生活を見直してみよう
生理の異常を引き起こすのは、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられます。
ですから、ホルモンバランスを正しく治せば、症状改善に効果が見られるはずです。
そこでまずは、食生活の見直しポイントを解説します。
●コレステロールとタンパク質をしっかりと摂る
ダイエットの大敵であるコレステロールとタンパク質ですが、この摂取量が過剰に減ってしまうと、ホルモンの分泌にも影響が出てしまいます。
■コレステロールの摂取目標値
成人女性の場合、一日あたり600mg未満までは食品からコレステロールを取ることが推奨されています。
■タンパク質の摂取必要量
成人女性の場合、一日当たり40~50gのたんぱく質が必要になります。
●ビタミンB6を取る
生理を促す女性ホルモンで重要な役割を果たすエストロゲンの代謝には、ビタミンB6が大切です。
■ビタミンB6が多く含まれる食品
ビタミンB6が多く含まれる食品の代表としては、次のようなものがあります。
・マグロやサンマ
・大豆製品(豆腐・納豆など)
・卵やバナナ
まとめ
生理が2日で終わってしまったとしても、まずは、慌てずにその原因をしっかりと探ってみるということが大切。
生理のトラブルは、女性特有のものなのでなかなか周囲に相談しづらいかもしれませんが、不安な時や気になることは、放置しないということが一番!
時には勇気をもって専門機関を受診することも、あなたが今抱える不安を解消する大切な対処法です。