生理4日目だけど量が多い!腹痛の時はどうする?
平均して3~7日の範囲で生理が終わるとされていますから、期間の後半にあたる4日目でも「量が減らない」「量が多い」となると、何か別の病気が原因かもしれないと不安に思う人も多いのではないでしょうか?
生理そのものは、個人差によってさまざまであることはよく知られていますが、健康状態やストレスなどにも影響されやすいものです。
ですから、まずは今の生理の状態が、正常なのかそうでないのかを判断するために、生理についてしっかりと学んでおきましょう。
今回の流れ
生理4日目の量って?
生理4日目というと、一般的な生理期間で考えると、後半にあたります。
3日間で生理が終わるという人もいますから、基本的には量が減っている時期といわれています。
生理の量は、生理期間中、常に一定であるというわけではありません。
生理が始まって1~2日目に、出血のピークを迎えます。
そのため、3日目には急に量が減り、4日目以降も徐々に量は少なくなり、最終日を迎えます。
生理のメカニズム
生理は、初潮を迎えた女性なら必ず一定の周期で訪れる現象です。生理が起こるメカニズムは、一般的に4つに分けて考えます。
●卵胞期
生まれた時から女性であればだれもが持っている原子細胞は、卵胞に成長するところから生理の仕組みが始まります。
卵胞は、子宮内膜を柔らかくする「卵胞ホルモン」を分泌します。
卵胞ホルモンは、体温を下げる働きもあります。そのため、基礎体温は低くなります。このことから、卵胞期は「低温期」とも呼ばれます。
●排卵期
原子卵胞から成長した卵胞は、2週間かけて「卵子」を生み出します。
卵胞から飛び出した「卵子」は、卵管に吸い上げられます。これを、「排卵」といいます。
排卵後の卵胞は、黄体へと変化します。
これに伴って、卵胞ホルモンとともに黄体ホルモンが分泌されるようになります。
卵管内に卵子がいる時に精子と出会うと、受精が起きます。
●黄体期
黄体期になると、卵胞ホルモンの代わりに黄体ホルモンが分泌されるようになります。
すると、子宮内膜からも粘液が分泌され、卵管で受精した受精卵が着床しやすい状態になります。
受精卵が子宮内膜に着床すると、妊娠が成立します。
受精卵を安定して支えるために、黄体ホルモンがさらに分泌されます。
黄体期に頻繁に分泌される黄体ホルモンは、体温をあげる働きがあります。
そのため黄体期は高温になりやすく、「高温期」とも呼ばれます。
●月経期
黄体期に受精卵の着床がなかった子宮内膜は、不要なものとなります。
不要となった内膜の組織は剥がれ落ち、その時に発生した出血とともに、体の外へ排出されます。
これが、「生理」です。
月経期は黄体ホルモンの分泌量が下がりますから、黄体期で上がった体温も一気に下がります。
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生理ってどうして1週間も続くの?
生理は、不要となった子宮内膜や剥がれた時に起きる出血が体の外に排出されることだということがわかりました。
ではなぜ生理は、体に不要なものを排出する現象である排尿や排便のように、一気に体の外に出すことが出来ないのでしょう?
その原因は、血液の排出方法にあります。
生理では、子宮内にたまった血液を体の外に排出する時、子宮にかなりの負担がかかっています。
というのも、子宮の収縮が起きることで、子宮の中の血液が外に出るからなのです。
この仕組みをもっとわかりやすく説明すると、「チューブから絵の具を絞り出すような感じ」がよく似ています。
絵の具のチューブを全部きれいに使い切ろうとしたら、丁寧に上の方から絞り出していかなければいけませんよね?
これに近い状態が、生理の時の子宮の動きなのです。
しかも、排出される子宮の出入り口は、ものすごく狭いです。
子宮口といわれる部分なのですが、この大きさは、ストローの穴よりも小さいといわれています。
そんな小さな穴からでは、どんなに子宮の収縮が強くても、一度に排出される量は限られてしまいます。
こうした理由もあるため、生理の血をすべて排出するには、少なくとも数日必要ということなのです。
生理後半にピークが来ることもあるの?
一般的には、生理開始の1~2日目にはピークが来るのですが、生理の後半にピークが来ることもあります。
生理の量や排出のスピード、期間に関係があるもう一つの原因に、子宮の位置があります。
正常な子宮の位置であれば、子宮口が垂直になるため、血が外に出やすくなっています。
ところが、子宮の位置が「前にある」「後ろにある」となると、子宮内の血液が外に排出されにくくなってしまいます。
そのため、生理のピークが後半に来ることがあります。
他にも、生理の期間が長引くときの原因の1つとも考えられています。
生理4日目なのに量が減らない?
通常、出血量はピークを迎えると減っていきます。
始まってから2日目にはピークを迎えますから、3日目以降は生理の量が減っていきます。
生理の量を自分で測ることはなかなか難しいものですが、「1時間ごとに生理用ナプキンを交換しないと間に合わない」という場合は、生理の量が多いと判断できます。
また、生理4日目だけど量が多いという場合も、「過多月経」といって生理が多い状態の可能性があります。
普通の生理の量ってどれくらい?
生理の時に出てくる血液というのは、子宮内膜が剥がれた時に起きるものです。
妊娠に備えて成長した子宮内膜ですが、妊娠が不成立となると、不要になってしまいます。
そのため、不要の子宮内膜は、身体から排出しなければならなくなります。
宮内膜は剥がれ落ち、その時に発生した血液とともに体の外に出されていきます。
この時に出てくる子宮内膜と血液が、生理で見られるあの血液です。
子宮内膜や血液が出てくる子宮口というのは、ストローの穴より細いといわれています。
それだけ狭い場所から出てくるわけですから、すべてを出し切るためには、数日かかってしまうのです。
生理の出血量は個人差がありますが、平均的には20~140mlの範囲とされています。
ただし、あくまでも生理の出血量は個人差があるものです。子
宮の位置が前後にズレるだけでも、生理が長くなったり、生理後半で急に量が増えることもあります。
生理4日目に量が増えるのと同時に気になる症状が現れた場合は、専門機関を受診することをおすすめします。
生理の後半に量が増える病気
多少のずれがあったとしても正常な範囲であれば問題はないのですが、病気によっては、生理の後半に量が増える症状が現れることがあります。
子宮筋腫
主な症状として、「生理の量が多くなる」「生理の期間が長くなる」などがあります。
このような症状が起きる原因としては、筋腫によって子宮の表面が大きくなることが考えられます。
子宮の表面が大きくなるということは、子宮の内膜も大きくなります。
そのため、不要となって体から排出される子宮内膜も多くなり、それに伴って起こる出血も増えます。
ということは、「生理の量が増える」ということにつながります。
実は流産だった
妊娠とは気が付かず、普段の生理と思っていた出血が、実は流産によって起きた出血だったという場合もあります。
「いつもより出血量が多い」「強い痛みがある」という場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
みんなはどうなの?
生理4日目なのに生理の量が増えるという経験を持つ人には、「年を取るにつれて経血の出方が変わってきた」「以前は2日目が多かったけど今では4日目が多い」「今月は4日目に生理の量が増えた」と感じることがあるようです。
他にも、
・5日目が多い
・40代になってから1~4日目までずっと量が多い
・出産したら4日目の量が増えた
など、様々な体験があるようです。
全体的に見てみると、「歳をとるにつれて生理も変わってきた」と感じる人が多いようです。
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生理4日目に腹痛?
生理4日目でただでさえ憂鬱なのに、ここにきて腹痛まで起きたとなると、身体にも心にも負担が大きくなりますよね?
生理痛の腹痛といえば、生理が始まった直後に強く感じる人が多いものですが、生理後半である4日目に腹痛が起きるとなると、「何か別のことが原因で起きているのかもしれない」と心配になってしまいます。
では、生理4日目に起きる腹痛には、どんなことが考えられるのでしょう?
生理4日目でも腹痛は起きる
生理には、前半と後半で役割が異なります。
●生理の前半
生理開始から3日目までは、妊娠のために準備してきた不要物を輩出する時期です。
分厚くなった生理の内膜が、バリバリと引きはがされて外に排出されるわけですから、それに伴って強い腹痛を感じます。
●生理の後半
生理の後半は、子宮内膜の環境をデトックスする時期です。
そのために、大量の血液が使われます。
十分な血液を子宮に送ることによって、子宮の状態をリセットしていきます。
このようにデトックスされる時期にあたる生理後半では、前半のような腹痛は起こりにくいとされています。
●生理後半の腹痛の原因は?
生理後半に腹痛が起きる原因としては、3日目までに不要物が体の外に排出されずに、4日目以降も排出作業が続いてしまうことが関係していると考えられます。
排出を促すために子宮の収縮は続きますから、前半同様の腹痛を感じることがあります。
みんなはどうなの?
生理4日目に生理の量が増える場合、30代以上だと、何らかの病気を疑って婦人科を受診する人が多いようです。
特に、子宮内膜症による症状を疑っての受診が多いようです。
4日目以降の腹痛に関しても、同じような傾向があります。
「生理痛とは違う痛みが起きる」「子宮内膜症だから痛むといわれた」という人が多いですが、受診を決心する理由としては、やはり子宮内膜症や子宮筋腫が不妊の原因になるという点が大きいようです。
まとめ
生理4日目というと、生理後半にあたるため、生理の量や生理にまつわる腹痛などの症状は、解消傾向にあるというイメージが強いものですが、実際には個人差や年齢によって違うと感じる人が多いようです。
ただし、生理の異常は、子宮筋腫や子宮内膜症など、放置しておくと大変なことになる病気の可能性もあります。
そのため、気になる症状がでたら、婦人科を受診する人が多いようです。