生理が終わりかけのときの腹痛!下痢や吐き気がある時の原因と対処法は?
生理痛というと、生理が始まってから数日間が強いイメージがありますよね?
ところが、生理の終わりかけに、生理痛のような腹痛や下痢、吐き気といった症状が現れることもあります。
このように、いつもの生理の症状が、いつものタイミングではなく生理の終わりかけに出てきた時は、なにが原因なのでしょう?
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
生理の終わりかけに起こる腹痛の原因
生理の後半や生理が終わった後に現れる腹痛は、生理後症候群の症状の一つだと考えられます。
生理中の痛みを「生理痛」といいますが、この生理痛の痛みは、子宮の収縮によって発生する痛みですから、収縮が治まってくれば、自然にその痛みも解消されます。
生理の終わりかけに起こる腹痛の原因として、3つのことが考えられます。
生理による血液不足の可能性
不要となった子宮内膜とともに排出された血液は、個人差はありますが、1週間で20~250ml程度あります。
これらの血液は、新たに補充される必要があります。
また、排出後の子宮の状態を回復するために、さらに大量の血液が必要になります。
このように、生理の終わりごろは、多くの血液が下半身に集中します。
このことが原因で、腹痛が発生します。
ホルモンバランスが乱れている
過度のストレスによって、生理周期に深く関係のある「エストロゲン」と「プロゲステロン」のバランスが乱れると、生理の終わりかけであっても、生理中のようなホルモン状態が続いてしまうことがあります。
これによって、生理痛のような腹痛を引き起こすことがあります。
病気の可能性
婦人科系の病気が原因の場合は、生理の終わりかけに腹痛を感じることがあります。
考えられる病気としては、
・子宮筋腫
・子宮内膜症
・卵巣腫瘍や性病
など、原因や種類も様々です。
婦人科系の病気が原因の場合、腹痛以外の症状がみられることがあります。
特に、生理中の症状がいつもと違っていたと感じた場合は、病気が原因の可能性も考えられますから、早めに婦人科を受診することをおすすめします。
生理の終わりかけに起こる腹痛の対処法は?
生理の終わりかけに起こる腹痛には、様々な原因があります。
まずは、なにが原因で腹痛を起こしているのかを見極めることが大切です。
生理による血液不足が原因の場合
普段から貧血気味の場合は、生理の終わりかけに腹痛を感じるケースが多くみられます。
普段の食生活を見直し、日頃から貧血症状を改善するよう心がけることが大切です。
ただし、我慢が出来ないほどの痛みを感じる場合は、何らかの病気が原因で痛みが起きている可能性もあります。
我慢をせずに、早めに婦人科を受診するようにしてください。
ホルモンバランスが乱れている場合
基本的に、時間の経過とともに症状は改善されます。
体へのストレスを軽減するように心がけながら、数日様子を見てみましょう。
自然と痛みは治まってくるはずです。
スポンサーリンク
病気が原因の場合
「我慢が出来ないほどの痛みがある」「数日たっても痛みが治まらない」などの場合は、病気が原因で痛みが発生している可能性があります。
痛みの原因となる病気の発見と治療が、症状に対する対処法となりますから、早めに専門機関を受診するようにしてください。
生理の終わりかけに起こる下痢の原因
生理前によく起こる症状として、「下痢」の症状がありますが、生理の終わりかけにも起こることがあります。
生理期間に関して起こるお腹のトラブルの多くは、女性ホルモンが原因の1つとなっていることが多いのが特徴です。
生理の終わりかけに起こる下痢の症状も、女性ホルモンの分泌が影響していると考えられます。
生理直前は、プロゲステロンという女性ホルモンの分泌が増えますが、このプロゲステロンは「子宮収縮を抑える作用」があります。
この子宮収縮を抑える作用が強いと、腸の働きが鈍くなり、さらに代謝機能も弱くなります。
代謝機能が弱まれば、排便作用に影響が出てきますから、便秘状態になってしまいます。
ところが、生理が始まると、プロゲステロンの分泌は減少します。
その代わり、「プロスタグランジン」の分泌が増えます。
プロスタグランジンは、「子宮収縮を促す作用」がありますが、分泌量が多すぎると、腸の収縮も促してしまいます。
そのため腸の活動が活発になりすぎて、下痢の症状を引き起こします。
このプロスタグランジンの分泌量が多いと、生理の終わりかけでもプロスタグランジンの作用が残ってしまうため、下痢の症状がおこりやすくなってしまいます。
生理の終わりかけに起こる下痢の対処法は?
兆の活動が活発になりすぎることが原因で、下痢の症状が起きてしまっていますから、腸の状態をもとの状態に戻すことが対処法として考えられます。
下半身を温める
下半身の血流が悪くなってしまうと、腸の働きが弱くなってしまうため、下痢の症状が起きやすくなってしまいます。
下半身をしっかりと温めるように心がけると、症状の改善に効果があります。
子宮収縮を正常に戻す食事
下痢の症状がみられる時は、子宮収縮が過剰になっている証拠です。
ですから、過剰な子宮収縮を緩和させる効果のある
・ビタミンやミネラル
・カルシウム
をしっかりとるようにするとよいでしょう。
腸を刺激するカフェインやアルコールは、症状が落ち着くまでは控えるようにします。
普段の生活改善で下痢を予防
普段から生理の終わりかけになると下痢になるという人は、ホルモンバランスが崩れやすいと思われます。
生理に深く関係している女性ホルモンは、生活リズムや食生活、ストレスにも大きく影響します。
ですから、普段の生活を見直し、正しい生活を心がけることで、予防に効果があると考えられます。
スポンサーリンク
生理の終わりかけに吐き気の症状が出たら?
生理の終わりかけだというのに、吐き気の症状が現れるようになったら、精神的にも肉体的にもかなりつらいものです。
では、この吐き気の原因は何でしょうか?
生理の終わりかけに起きる吐き気の原因
生理の終わりかけに起きる吐き気も、「生理後症候群」の症状の1つと考えられます。
「吐き気だけでなく頭痛もする」という人も多く、「頭痛がひどくなることによって吐き気が起きる」と感じる人もいるようです。
生理の終わりかけの吐き気は、「月経関連片頭痛」の可能性が考えられます。
一般的には、生理の終わりかけから生理終了後は、エストロゲンの血中濃度が下がることはほとんどありません。
そのため、月経関連片頭痛の可能性は、あまり考えられません。
ところが、ホルモンバランスが乱れたことによってプロゲステロンが多く分泌されてしまうと、脳内の血管が拡張されてしまい、吐き気や頭痛を引き起こしてしまいます。
この場合は、月経関連片頭痛の可能性が考えられます。
月経関連片頭痛とは?
「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンの血中濃度が低下することによって、脳内の血管が拡張するため発生する頭痛を、「月経関連片頭痛」ということがあります。
痛みの特徴としては、
・頭がズキズキと脈を打つように痛む
・こめかみの周辺に鋭い痛みが走る
・後頭部に痛みを感じる
といった頭痛の症状以外にも、吐き気や嘔吐の症状がみられることもあります。
生理の終わりかけに起こる吐き気の対処法は?
生理の終わりかけに、頭痛を伴う吐き気を感じたら、月経関連片頭痛の可能性がありますから、まずは安静にするようにしましょう。
月経関連片頭痛は、光や音などにも反応し、症状が悪化することがあります。
ですから、静かな場所で、出来るだけ目を閉じて休むようにします。
頭痛に関しては、脳内の血管が拡張したことによって起きている痛みですから、痛む部分を冷やしてあげると、症状緩和の効果があります。
生理の終わりかけに起こる吐き気を予防するには?
辛い吐き気の症状が生理の足袋に起こるのであれば、普段の生活を見直すことで症状を予防することもできます。
正しい生活を送る
女性ホルモンのバランスを乱すのは、生活や食生活などの乱れも原因の1つと考えられます。
・十分な睡眠時間と適度な運動
栄養バランスの取れた食生活
によるストレスの発散などを心がけることで、生理の終わりかけの辛い症状を予防する効果があります。
体を冷やさない
身体を冷やしてしまうと、血行不良を引き起こしてしまいます。
普段から、
・冷たいものを飲み過ぎない
・カイロや腹巻などで体を冷やさない
といったことを心がけるようにします。
鉄分・マグネシウムで貧血予防
貧血気味の人は、生理が終わりかけの時に頭痛や吐き気を引き起こしやすくなります。
ですから、月液のもととなる鉄分や、血管の収縮をコントロールするマグネシウムを積極的に取り入れる食事がおすすめです。
レバーやほうれん草、大豆製品、海藻、魚介類などは、鉄分やマグネシウムを多く含んで知る食品ですから、普段のメニューにも積極的に取り入れるようにしていくとよいでしょう。
まとめ
生理の終わりかけに起きる腹痛や下痢、吐き気といった症状は、生理後症候群の症状の1つと考えられることがわかりました。
生理後症候群の多くは、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられていますから、生活改善に取り組むことで、日常生活から症状を予防することも可能なものです。
ただし、症状によってはホルモンバランスの乱れが原因ではない場合もあります。
激しい痛みや嘔吐が数日たっても治まらない場合は、病気が原因で症状が起きている可能性もあります。
放置しておくと大変なことになる場合もありますから、この場合は、我慢せずに早めに受診をするようにしてくださいね。