顎のリンパ節が腫れて痛い!その原因と対処法を解説!

顎というと、普段あまり意識することはありませんが、頭部や首に近い部分なだけに、何か症状が現れると非常に気になる部分でもあります。

そんな顎関節の近くにあって、異常が現れるとさらに心配になるのが、リンパ節です。

リンパ節というと、高熱が出ると腫れやすい部分という意識はあるでしょうが、その役割や腫れの原因となると、あまり知られていない器官でもあります。

そこで今回は、リンパ節だけでなく「顎」にも注目し、この2つに腫れや痛みの症状が現れた場合の原因や対処法について解説していきましょう。

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顎のリンパ節が腫れるってどういうこと? 

熱が出ると腫れるというリンパ節のイメージから、リンパ節というと「顎の下のあたり」と漠然と考えている人が多いのでは?

たしかに、全くの別物というわけではありませんが、「正しい」というわけでもありません。

今回テーマとして取り上げる「顎」が関係するリンパ節というと、下顎の下側にある「顎下リンパ節」のことを言いますから、正しいといえます。

ですが、「リンパ節ってどこ?」という質問であれば、これでは不十分です。

リンパ節というのは、顎の下だけに収集しているものではありません。

実は、首筋、わきの下、股の付け根などにも、多くのリンパ節があります。

 

主なリンパ節

リンパ節には、全身に800箇所もありますが、主に部分によって次のように呼ばれています。

・頸部リンパ節(首の付け根または顎)

・鎖骨リンパ節

・腋窩リンパ節(わきの下)

・腹部リンパ節

・磯鶏リンパ節(足の付け根)

・膝下リンパ節

 

そもそもリンパ節って何なの?

リンパ節というのは、リンパ管の通り道に作られた節のことで、全員にはおよそ800箇所ものリンパ節があるといわれています。

そもそもリンパ節が担う働きというのは、リンパ液に含まれる細菌や異物の除去にあります。

人の体は、「組織液」という液体で満たされているものです。

この中には、血液に含まれている血しょうの一部があります。

この一部だけでてきた血しょうというのは、外にしみ出してきたものであり、リンパ管はこれを回収して「リンパ液(リンパ)」を作ります。

 

顎のリンパ節が腫れるとどうなるの?

顎のリンパ節が腫れる症状のことを、「頸部腫張(けいぶしゅちょう)」と表現することがあります。

頸部腫張は、首の腫れのことをいいますが、これとは別にしこりが出来ることを、「頸部腫瘤(けいぶしゅりゅう)」といいます。

リンパ節が腫れるのは、なにも重大な病気ばかりが原因というわけではありません。

身近な病気が原因で腫れることもありますが、重大な病気が原因で腫れが起こる場合もあります。

また、「腫れる」という症状が起きた場合でも、

・痛みがある

・痛みがない

の2つに分かれます。

その症状の違いによって、考えられる病気の可能性が変わってきます。

ですから、リンパ節が腫れるという症状があっても、まずは、落ち着いて症状をチェックし、体に感じる症状が他にも表れていないかを確認することが何よりも大切になります。

 

顎の片方だけが痛くなることもある?

顎を含む頸部リンパ節は、300ものリンパ節が集まっている場所です。

もちろん、この数は頸部リンパ節全体の数です。

とはいえ、片側だけでも数十箇所以上ありますから、症状によっては片側だけが痛むということもあります。

そのため、専門医による診察の場合も、左右それぞれの部分を触診しながら診察するのが一般的です。

また、顎のリンパ節が腫れているからといって、その原因が頸部にあるとは限りません。

鼻や耳、喉、口腔内に原因があってリンパが腫れる場合もあります。

それだけに、リンパ節が腫れるという症状が出たら、放置せずに早めに専門医を受診することが大切なのです。

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顎のリンパ節が痛いってどういうこと?

顎のリンパ節が痛いと感じる場合は、頸部リンパ節のトラブルが原因にあると考えた方が良いでしょう。

実は頸部リンパ節というのは、800あるといわれているリンパ節のうち、300箇所ものリンパ節が集まっている部分です。

そのため、顎のリンパ節が痛いと感じる時は、

・自律神経の乱れや頭痛

・肩こり

などの症状が現れることがあります。

 

●女性なら知っておきたい「自律神経」と顎のリンパ節の関係

よくリンパ節の話で耳にするのが、「たまったリンパを流しましょう」という文章。

なぜ、溜まったリンパを流して正常な状態にしなければならないかというと、そこには「自律神経」が得深く関係しているからなのです。

自律神経には、

・交感神経

・副交感神経

があります。

簡単に言えば、日中の活動を活発にさせてくれるのが「交感神経」で、夜間に心と身体を休ませる働きをしてくれるのが「副交感神経」です。ですから、この2つのバランスがとれていれば、「正常」といわれています。

でも、この2つは、様々なことが原因ですぐにバランスを崩してします。

外部の環境に変化しきれずバランスを崩すこともありますが、ストレスなどの精神的な負担によって崩れることもあります。

そして、この自律神経の乱れは、リンパの腫れを引き起こすことがあるのです。

こうした自律神経の乱れを引き起こしやすい女性の場合は、リンパの腫れの原因が「自律神経」にあることも多いため、他の病気の可能性がない場合は、自律神経の乱れの可能性を疑ってみることも必要なのです。

 

まずは顎のリンパの腫れをチェックしてみよう

原因によっては、しばらく様子を見てもよい場合もありますが、いずれにしても今起きているリンパの腫れの状態をチェックしてみなければ、判断することも難しいものです。

そこで、原因を調べるうえでも役に立つリンパの腫れの状態をチェックしてみましょう。

 

●まずは触って感触を確かめる

リンパが腫れているのがどの部分にあるのかを、正確に調べるところから始めます。

顎の下の部分というのは、首のリンパ節とも近いものです。

首のリンパ節と顎のリンパ節では、同じ腫れの症状があっても、疑いのある病気の可能性が異なってきます。

リンパ節が腫れている部分の感触によって、ある程度の原因がわかります。

 

■触ると柔らかくて、弾力がある

この場合は、ウイルスや細菌に感染したことが原因の可能性があります。

 

■触ると固いが、弾力はある

この場合は、悪性リンパ腫の可能性があります。

もしも、「触った感触が固くて、弾力がない場合」は、別の場所にあったガンが転移して起きた腫れの可能性があります。

 

●こんな症状があったら、すぐに病院で受診を!

・腫れている部分が1センチ以上ある

・腫れている部分が複数箇所ある

・このような症状とあわせてこのところ体調がすぐれない

 

顎のリンパが痛むとどんな病気が考えられるの?

顎の下のリンパ節が腫れる場合、次のような病気の可能性が考えられます。

●風邪

風邪のウイルスが体の中に入ると、炎症を起こします。

この炎症がもとで、顎の下のリンパ節が腫れることがあります。

 

●口の中のトラブル

虫歯や口内炎といった口の中のトラブルも、顎の下のリンパが腫れる原因となる場合があります。

 

●ストレスによる自律神経の乱れ

リンパ節が腫れる原因には、自律神経の乱れも考えられます。

過剰なストレスや過度の疲れを感じている場合は、これらがリンパ節を腫らしている原因かもしれません。

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顎のリンパが腫れているのに痛みがない時は早めに受診を!

リンパ節が腫れるという症状がある場合、一般的には痛みを伴うことが多いものです。

ところが、顎の下のリンパが腫れているのに痛みがない場合には、次のような深刻な病気の可能性があります。

●悪性リンパ腫

悪性リンパ腫というのは、血液やリンパのがんです。

悪性リンパ腫の大きな特徴は、腫れた部分を触っても痛みを感じないという点です。

また、症状が進行しなければ発熱もほとんど見られません。

ただし、全身をめぐっている血液やリンパのがんですから、転移の可能性が非常に高いのも特徴です。このような症状が見られた場合は、一刻も早く専門機関を受診するようにしてください。

 

症状を悪化させないための対処法

顎のリンパ節が腫れた時に、まず気を付けてほしいのは、「何が原因でリンパ節が腫れているのかを見極めること」にあります。

腫れと痛みの原因が分かれば、原因に応じた対処法がありますから、それを試すことで症状改善にも効果が期待できます。

 

顎のリンパ腺が腫れた時の対処法

顎の下のリンパ節が腫れて痛いとき、その原因によって次の対処法を試してみてください。

ただし、対処法を試してみても効果が見られなかったり、症状が深刻になった場合はすぐに中断し、早めに専門医を受診するようにしてください。

 

●虫歯が原因の場合

虫歯が化膿してしまうと、炎症が唾液腺によってリンパに影響を及ぼすことがあります。

この場合、虫歯の治療が症状の改善に最も効果があります。

状況によっては、抗生物質を使って炎症を抑えたり、虫歯の部分を抜歯することもあります。

さらに、奥歯や親知らずが虫歯になったり欠けていることでかみ合わせが悪くなり、リンパ節が腫れる場合もあります。

いづれにしても、歯医者に相談するのが一番です。

 

●風邪が原因の場合

ウイルスが体内に侵入することによって、顎の下のリンパ節が腫れることはよくあります。

この場合は、次の対処法を試すことによってリンパの腫れや痛みの症状が改善します。

 

■水分補給

発熱や下痢、嘔吐などの症状が起きている場合は、特に水分の補給に気を付けます。

また、そのような症状が見られなくても、水分を十分に補給することによって、滞り気味のリンパ逃れを解消し、症状を回復させる効果があります。

 

■栄養バランスの良い食事を摂る

食欲のない場合は、食事に注意するということを忘れがちです。

ですが、風邪によって体の抵抗力が弱まっていることも症状が起きる原因でもあります。

ですから、栄養の良い食事をとって、十分に体を休めるように心がけましょう。

 

■腫れた部分は冷やす

風邪のウイルスによって顎のリンパ節が腫れている場合は、その部分が炎症を起こしているということでもあります。

ですから、腫れた部分を冷やすことは、炎症を抑えて症状を改善させる効果があります。

 

●ストレスが原因の場合

自律神経の乱れによって起きた顎の下のリンパ節の腫れは、「体と心をゆっくりと休ませなさい」という身体からのサインでもあります。

 

■寝る30分前の入浴で気持ちをリフレッシュ

リフレッシュ効果が高いものの1つに、入浴があります。特に、冷えによって血行不良を起こしても、自律神経は乱れてしまいます。

こうした症状を改善してくれるのが、睡眠の30分前の入浴です。

半身浴でも構いませんが、お湯の温度はぬるめに設定し、体の芯からしっかりと温まるように心がけます。

ただし入浴時間が長すぎると、身体への負担が強くなってしますから、15~20分を目安に入浴するようにするとよいでしょう。

 

■アロマの効果でリフレッシュする

本来、質の良い眠りが出来れば、多少のストレスがあっても回復が見込めるのですが、様々な要因で睡眠時間が短くなってしまうと、気持ちも体も疲労がたまってしまいます。

そんな時に効果が期待できるのが、アロマテラピーです。

 

まとめ

リンパ節が腫れるという状態は、その症状の原因がわからないうちは、強く不安を感じることが多いはずです。

でも、過剰な不安によってストレスを感じると、実はそのことが原因で症状が悪化してしまうこともあります。

まずは、不安になり過ぎず体と心をしっかりと休めることに心がけます。その上で、なにが原因で腫れや痛みが起きているのかを調べ、状況に応じて対応していくことが大切です。

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