唇を噛む癖がある!その心理や原因を分かりやすく解説!

唇に関連する慣用句には、様々なものがあります。

たとえば、悔しさをこらえるときに使う「唇を噛む」や、悪口を言うときに使う「唇を反す」など、感情や動作を表す慣用句としてもよく使われます。

もちろん、慣用句で表現されるように、唇に関する癖というものも、たくさんあります。

今回は、慣用句でも使われる「唇を噛む」が癖になっていることに注目し、そのときの心理や原因について解説していきましょう。

では、早速見ていきましょう。

スポンサーリンク
 

唇が持つ役割は1つじゃない

唇の役割といえば、

・会話をするとき

・食事をするとき

などに重要な役割を果たすものです。

唇が自由に動かなければ、うまく言葉を発することもできませんし、食事中も唇が食べ物を外に出ないようにガードするからこそうまく食べることができます。

でも、忘れていけないのは、唇が持つそれ以外の役割にあります。

 

唇の役割

人間の場合、唇は愛情表現をする上でも重要な役割を持っています。

 

●キス

人間にとって唇同士の接触による愛情表現。

いわゆる「キス」は、とても重要な意味を持っています。

愛情を確かめる手段として使われることもありますし、自分の好意を相手に伝える手段として使われることもあります。

もちろん、唇同士の接触以外でもキスをすることもあります。お

でこや頬にキスをすることで「友情」や「祝福」を表したり、手の甲や手首にキスをすることで、「敬愛」を表すこともあります。

また、体の一部にキスをすることで「所有」の欲求を満たすこともあります。

  

●表情を作る

唇は柔軟に動かすことができるだけに、顔の中でもっとも目につきやすい部分でもあります。

この唇を自由自在に操ることによって、人は喜怒哀楽を表情として表現することができます。

 

そもそも癖ってどうしてついてしまうものなの?

癖というと、無意識に行ってしまう習慣的な行動のことを言います。

そのため、手足や体の動かし方だけでなく、話し方や環境の同一条件において無意識に反応してしまう行動などさまざまです。

でも、癖が持つもっとも特徴的なことは、「自分で気がついていない行動」という点にあります。

そのため、自分の癖に自発的に気がつくというよりは、誰かに指摘されることによって自分の癖に気がつくということのほうが多いようです。

癖にもさまざまあります。

たとえば、おねしょや指しゃぶり、貧乏ゆすりなどは、「悪癖」と呼ばれることもあるため、心や体が成熟するにしたがって自然と消滅するものもありますが、強制的に改善させるものも多くあります。

ただし、心理的なプレッシャーやストレスから自己を守るために、無意識に起こしてしまう癖というものもあります。

スポンサーリンク

 

唇をかむ癖からわかるあなたのココロ

「気がつくと唇を強く噛んでいる」という場合、その原因は、単なる単純行動からくる癖というよりは、心理的なストレスが原因となっておこしてしまう癖の可能性があります。

 

実は「唇を噛む」は子どもがよく行う癖でもある

こころが未発達である子どもの場合、自分の感情をうまく表現することが出来ず、さまざまな癖やしぐさによって心に浮かぶ感情を表現するということがあります。

そのうちのひとつに、「唇を噛む」という行動があります。

子どもが唇を強く噛むとき、その子の心の中で充満している感情というのは、「精神的なストレス」であると考えられます。

特に、歯が未発達であるこの時期に唇を強く噛む癖があると、出っ歯になる可能性が高くなるといわれているだけに、このような行動を見かけると、親としては強く注意してやめさせようとします。

ところが、この時期の子どもにとって、唇を噛むという行動は、本当にただやってしまっているというだけの場合もよくあります。

唇は非常に柔らかいですから、その感触が気に入って繰り返しているということもあります。

また、おっぱいを飲むしぐさにも似ていることから、唇を噛むことで安心感を得ているということも考えられます。

このように、唇を噛むことによってなんらかの気持ちよさを感じている子どもに対して、注意してやめさせようとする親の態度は、子どもにとって自己否定されていると同じことになります。

こうなると、まったく違う理由から心がストレスを感じるようになり、それまでは気持ちよいから行っていた行為が、ストレスを我慢するために行う癖に変わってしまう可能性もあります。

 

大人になっても唇を噛む癖があるときの心理状態って?

大人になっても唇を噛む癖がある時、多くの場合は、「怒り」や「悲しみ」「いらいら」などさまざまな負の感情を必死に抑えようとしている状態であると考えられます。

たとえば、いわれのない誹謗中傷にさらされ、怒りをぶつける相手がいないとき。

たとえば、大切な人が苦しんでいるのを、助けることが出来ない自分に苛立ちを感じているとき。

たとえば、仕事中や集中しているとき。

さまざまな状況が考えられますが、どれも、その人にとっては相当なストレスが心と体に強くかかっている状態です。

しかもその状態は、ストレスを感じている本人にとって、決して心地よい状態ではないということも共通しています。

 

唇を噛む癖はストレスだけじゃないかも

唇を噛むと、痛みを感じますよね?

もちろん、血が出るほど噛むのは何か違うことが原因であると考えられますが、軽く唇を噛んで感じる程度の痛みは、程よい快感と脳が感じることもあります。

実は、癖は「気持ちよい」と感じた経験が記憶に強く残ることでもおきます。

程よい快感が気持ちよいと感じ、そのことを脳が記憶してしまうと、それを無意識のうちに繰り返してしまい、唇を噛む癖につながってしまう場合があります。

 

唇を噛む癖を何とかしてやめたいときは

大人になっても唇を噛む癖が抜けない人の多くが、

・ストレス

・快感

いずれかに当てはまります。

でも、ついてしまった癖は、どうやって直せばよいのでしょう?

根本的な解決を図るとすれば、原因となっている部分をきちんと解消するように心がけるということが大切になります。

たとえば、ストレスが原因となって唇を噛む癖がやめられないのであれば、まずはストレスを溜め込まないようにするということが大切です。

大人になって社会に出れば、さまざまな場面で我慢をしなければならなくなることも増えます。

仕事のために苦手な仕事や仲間と付き合わなければならなくなることも増えるでしょうし、自分の感情と真逆の行動をとらなければならないことも出てくるでしょう。

でも、そんな時、あなたはどうやってその状況を乗り切ろうとしますか?

ひたすら我慢しますか?

それとも、感情を爆発させますか?

多くの日本人の場合、チーム力を重視する傾向にあるため、前者を選択する傾向が強いものです。

そうだとすれば、相当なストレスがあなたの心にかかってくることになります。

もしも、その状態が長く続き、最初は強く感じていた不快感すら感じなくなるほど、心が麻痺した状態になってしまったとしたら、あなたはその癖から抜け出せなくなってしまっているかもしれません。

ストレスでもっとも危険なことは、自分の本当の感情に気がつかなくなるほど心が麻痺してしまうことにあります。

不安や怒り、欲求を感じている間は、まだストレスの頂点には達していません。

ところが、状況が変わっていないのにもかかわらず、こうした感情が自分の中から消えてしまっていたとすれば、それは、非常に危険なことです。

そうなる前に、ストレスを発散する方法を見つけていきましょう。

たまには、我慢することもやめ、いいたいことをいうということも必要です。

そこで、おすすめなのが、「吐き出しノート」です。

吐き出しノートは、自分の感情を思ったまま書き出すノートです。

独り言ノートといってもいいでしょう。何しろ、感情を一度外に出してしまいます。

こうして、少しずつストレスをためない訓練を続けていくことで、やっと次の段階にこれます。

うまくストレスを吐き出す方法が見つかったら、今度は、「唇を噛む癖をやめるぞ!」と強い気持ちで自分に言い聞かせていきます。

なにしろ、長い期間続けてきた癖ですから、強い気持ちで意識していかなければ直りません。

また、直ったと思っても、しばらくしてもまた再発してしまうこともあります。

それでも、何とかして直したいと思うのなら、時間をかけてゆっくりと自分の心と向き合っていくことが必要なのです。

スポンサーリンク

 

もしもあなたがこの癖を見かけたら…

もしも、あなたの周りにいる人が、この癖を頻繁にしているのを見かけたら、あなたならどうしますか?

声をかける?それとも、そっと見守る?

 

声をかける?

心に相当なストレスを感じていることが癖の原因と考えられますから、声をかけることによって相手の負担を取り除いてあげたいと考えるのは当然の感情でしょう。

そこでまず気をつけておきたいのは、「相手が自分の癖を自覚しているか見極める」ということにあります。

癖は、多くの場合、自覚がありません。

ですから、あなたが気にしている人も、もしかしたら自分が唇を噛む癖があるということを、知らないという可能性もあります。

まずは、相手がその癖に気がついているかどうかをしっかりと判断してみてください。

その上で、相手が気になっているのであれば、一緒に直すのを協力してあげてください。

相手も、苦しいときに支えてくれる村債があなたであるということがわかれば、精神的にも楽になるでしょうし、そのことによって癖が直るきっかけとなる場合もあります。

 

そっと見守る?

あえて指摘せず、相手の心理状況を理解した上で、温かく見守ってあげるという方法も、そばにいるからこそ出来る手助けのひとつです。

その場合は、相手との距離感をどのようにするのかということが、見守りのポイントになります。

相手との距離を測りながら見守るということは非常に難しいことではありますが、心に大きな負担を抱えている人にとって、見守られている感覚があるのとないのとでは、大きな違いがあります。

あなたにとっては近くで見守っているつもりでも、相手が「相手にされていない」と感じていれば、せっかくのあなたの気持ちも無駄になってしまいます。

積極的にアプローチをするわけではない分、あなたにとっても精神的に負担がかかる方法ではありますが、ぜひ、よい距離感を保って見守ってあげてください。

 

まとめ

唇を噛むという癖は、歯の成長が止まった成人以降は、出っ歯になる可能性も低いですから、直すも直さないのもその人次第。

貧乏ゆすりなどのような悪癖とは少し違いますから、その人の個性として癖を受け入れるということも、ひとつの方法です。

でも、もしもその癖で悩んでいるのであれば、思い切って周りの人に相談してみてください。

自分で気がつかないうちに起こしてしまっているのが癖ですから、直そうと思ってもなかなか直らないのも癖の特徴です。

その癖のせいで本当に悩んでいるのだと打ち明ける勇気があれば、きっと誰かがあなたの支えになってくれるはずですよ。

スポンサーリンク

 

サブコンテンツ

このページの先頭へ