顎で音が鳴るけど痛くない!その原因と対処法を解説!
顎を動かすときに、なんだか奇妙な音がするようになると、ものすごく気になりますよね?
特に顎といえば、食事だけでなく普段の会話でもよく動かす部分ですから、あまりにも音がひどくなると、日常生活にも支障をきたす場合もあります。
そんな顎のトラブルには、様々なものがあります。
今回は、顎で音が鳴るのが気になるけど、なぜか痛みがない場合に考えられる原因と対処法について紹介していきましょう。
今回の流れ
顎の音ってどんな音?
顎が鳴る音というと、一体どんな音のことを言うのでしょう?
顎の音の原因を知る前に、まずはあなたが感じている顎の音をきちんとチェックしてみましょう。
顎の音が気になる人は、意外と多いものです。
そんな顎の音が気になる人は、主にどんな音に悩んでいるのでしょうか?
●カクカクと音がする
顎の音が気になり始めの人が、良く感じる音のようです。
最初は音よりも、動かした時の違和感を気にする人の方が多いです。
●ガクガクと音がする
音が気になるようになってしばらくすると、聞こえる音も、だんだん大きくなるようです。
痛みが気になるようになる人もいます。
●ジャリジャリと音がする
カクカクという音ではなく、ジャリジャリと何かがこすれる音がすることがあります。
ジャリジャリとした音がすると、
・口が開けづらい
・口が閉まらない
といった症状が出ることも多いようです。
音はしても痛くならなくなれば症状は改善したの?
実は、顎の音の種類によっても症状の進行度が分かるといわれています。
しかも、気を付けておきたいのは、「痛みの症状がない=症状が改善した」とは言い切れない点にあります。
実は顎の音がするトラブルは、このようにしばらく様子を観察していくと症状が治まることがある点が、専門医の受診を送らせる一つの要因にあると考えられています。
他の部位であれば、「体に現れる症状がなくなる=症状が改善した」ということもよくありますが、顎に関しては、「症状が悪化することによって、症状の現れ方に変化が出てきた」ということの方が多いのです。
ですから、今の症状の本当の状態を知るためには、きちんと病院で調べてみることが必要になるのです。
顎の音が鳴るのに痛くない時に知っておきたいこと
顎の音が気になるようになると、必ずしも痛みが現れるかというと、そうではありません。
また、最初は痛みが起きていたのに、いつの間にか痛みがなくなっていたということもありますが、これも症状が改善されたとは言い切れません。
実は、顎の音が鳴ることの原因と考えられている「顎関節症」は、顎の骨が溶けていく病気です。
そのため、一度解けてしまった顎の骨は再生することはできないのです。
そのため、一度顎の音が鳴ると感じたら治療ももちろん大切ですが、予防も非常に大切になるのです。
顎の音が鳴るのに痛みがない時の原因は?
顎の音が鳴る症状の代表的な病気といえば、「顎関節症」です。
この顎関節症というのは、「音が鳴る」以外にも、
・痛みがある
・口が開かない
などの症状も出ます。
いずれの症状が出た場合も、その原因としては、「顎関節に対する負担」が主なものであると考えられています。
「顎関節に負担が起きる原因」としては、様々なものが考えられます。
●嚙み合わせが悪い
昔から顎関節が痛むときの原因として、よく考えられていたものです。
虫歯や歯肉炎によって奥歯や親知らずが欠けてしまうと、反対側の歯で物を噛む癖がついてしまいます。
このように、偏った負荷が続くことでも、歯の噛み合わせは悪くなってしまいます。
●強く歯を噛む癖がある
普段の生活の中で、気が付いたら歯を噛む癖があるという人はいませんか?
このように、無意識に歯をかみしめる癖がある場合は、顎関節に負担をかけていることと同じですので、顎関節症になる可能性があります。
日中のこのような癖だけでなく、眠っている間の「歯ぎしり」も、顎の関節には負担がかかります。
ですから、歯ぎしりが多い人にも、顎関節症は起こりやすいのです。
もしかしたら顎以外が原因かも…
顎関節症の原因を探る場合、「顎」以外にも、首や肩、膝などのトラブルが原因で起きることもあります。
●ホルモンバランスの乱れ
ストレスや疲労がたまることによって自律神経が乱れることが原因で、顎関節症が起こることもあります。
●姿勢が悪い
長時間のパソコン作業など、無理な姿勢が続くと、どうしても姿勢が悪くなってしまいます。
この姿勢の悪さが体全体のバランスを崩してしまい、その余波として顎関節にも負荷がかかり、音が鳴るという症状を引き起こすことがあります。
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顎の音が鳴るのに痛みがない時の対処法は?
顎の音だけが気になるというのも、顎関節症の可能性があります。
症状を放置していると、痛みや口を開ける時の違和感なども起こす場合があります。
そこで、今からでもすぐに試すことが出来る対処法を紹介しておきましょう。
ストレスが原因の場合
まずは、ストレスをためない状態を作ることが大切です。十分な睡眠と体の休養を心がけることが、大切です。
その上で、気になる顎の部分をケアしていきます。効果があるのは、「顎関節のマッサージ&ストレッチ」です。
■顎関節のマッサージ
顎関節のマッサージを行う時は、「まず温める」という点を覚えておいてください。
いきなりマッサージをすると、逆に関節や筋肉をこわばらせてしまいます。
ですから、顎関節を温めたタオルなどであて、関節や周辺筋肉を柔らかくしたうえで、マッサージをするようにします。
■顎関節のストレッチ
顎関節のストレッチで大切なことは、「無理をしない」ということです。
現代人は、昔の人と比べて嚙む力が弱い傾向にあります。
その原因の1つが、柔らかい食べ物が増えたことにあります。
柔らかい食べ物は、固い食材と比べて噛む回数が少なくなりがちです。
噛む行為は、顎関節を動かす咀嚼筋を使いますが、この部分が弱くなると、固い物を噛むことに疲れを感じたり噛みにくくなったりします。
ですから、まずは、普段の食事の際、噛む回数を増やすということから始めましょう。
目安としては、「1回食べ物を口に入れたら30回噛む」というのが良いでしょう。
これ以外にも、口をゆっくりと開け閉めするストレッチも、効果としては期待できます。
●片方の歯に負担がかかるか見方をする場合
偏った噛み癖は、顎関節に過剰な負担をかける原因になります。
この場合の対処法としては、「左右バランスよく噛む」ということになります。
●姿勢の悪さが原因の場合
猫背やうつぶせ寝、頬杖などは、姿勢を悪くするだけでなく、顎や全身の筋肉に負担をかけます。
まずは、姿勢を正しくするということが、対処法として考えられます。
見落としがちなのが、普段座っている時に何気なく組んでしまう足。足を組む癖がある人に良くみられるのが、同じ形で足を組む癖があるということです。
同じ法の足を上にして組むのを続けているだけでも、姿勢を悪くする原因になります。
このように姿勢の悪さが原因の場合は、普段の生活を見直し、偏った習慣を改善していくということが大切になります。
みんなはどのタイミングで病院に行く?
同じ症状を持つ人の多くが、病院に行くタイミングで悩んでいるようです。
というのも、音は気になるものの、その他に気になる痛みがない場合、日常生活に大きな支障がないという点があります。
そのため、症状が出ていたとしても、そのまま様子を見るという人が多いようです。
ですから、日常生活に支障が出るレベルではじめて病院に行くという人が多いということになります。
ただし、日常生活に支障が出るというのは、痛みだけではありません。
・口が開かない、閉じない
・顎が変形してきた
・食べても味がしない
など様々な症状が起きるため、やはり不安を感じて受診をするという人が多いようです。
症状が進行してしまうと、治療にも時間がかかってしまいますから、気になる症状が出たら早めに受診するというのが良いようです。
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顎の音が鳴るのが続くと…
顎の音が気になるといっても、痛みがなく日常生活にそれほど支障が出なければ、放置しがちになるものです。
でも、この顎の音が鳴るのが続くと、気が付かないうちに、こんな症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
放置していたらこんなことになってしまうかも?
顎の音がするのをそのまま放置していると、こんなことが起きる可能性があります。
●顎を動かすたびに音がする
関節雑音と呼ばれる物なのですが、それまで気にはなるものの毎回起きていなかった顎の音も、顎を動かすたびに音がするようになります。
この音が続くと、精神的にもストレスが溜まってきます。
●顎以外の部分が痛くなる
かみ合わせにも影響がある顎ですから、この部分にトラブルを抱えたままの状態では、全身の様々な部分に痛みが発生する可能性があります。
慢性的な頭痛や肩こり、首の痛みだけでなく、腰や股関節、膝などに痛みを感じることもあります。
●耳に異常が起きる
顎関節は、耳に非常に近い部分にあります。
それだけに、顎の異常によって耳鳴りや難聴、めまいなども起きる可能性があります。
顎のトラブルは何科に行く?
顎の音が鳴るのが気になったら、口腔外科を受診します。
口腔外科というのは、歯科が併用していることが多いので、まずはかかりつけの歯医者に症状の相談をするのが良いでしょう。
ただし、顎の音が鳴る原因が、首や肩の関節にある場合もあります。
この場合は、整形外科となります。
そうはいっても、この判断を医療関係者以外が行うことは、とても難しいものです。
ですから、このような場合は総合病院や大学病院の口腔外科を受診すれば、まず間違いないでしょう。
まとめ
顎の音が鳴るという症状が出た場合は、やはり顎関節症の可能性が考えられます。
顎関節症であれば、音が鳴るだけの場合もありますし、その他の症状が現れることもあります。
どのような場合であっても、顎関節症の一つの特徴に、「症状が改善することがある」という点があります。
経過観察をしているうちに、最初は感じていた痛みがなくなり音だけが気になるということも、珍しくはありません。
その分、受診のタイミングが遅れがちという点が、問題を深刻化させる原因にもなっています。
ですから、症状が長期にわたって続く場合は、「たかが顎の音」と思い込まず、早めに病院を受診するということがおすすめです。