顎の関節が痛い原因と対処法!病院に行くときは何科に行けばいいの?
もしも食事や会話のたびに顎の関節が痛むようになったら、それはものすごく不快なことですよね?
少しでもこの痛みが早く良くなるように、なんとかしたいと考えてるのなら、まずはその顎の痛みの原因が何であるのかを調べなければいけません。
実は顎の関節が痛む原因には、様々なことが考えられます。
その原因を調べることで、対処法の効果も現れやすくなります。
今回は、気になる顎の関節の痛みの原因や対処法だけでなく、気になる症状を見てくれる専門家についても紹介していきましょう。
今回の流れ
顎の関節が痛いのはどうしてなの?
顎の関節というのは、物を噛むときだけでなく、言葉を発したり、全身に力を入れる時などにも使う部分です。
それだけに、あまり意識していないかもしれませんが、普段から負荷がかかりやすい関節でもあります。
ですから、気が付かないうちに関節が炎症を起こし痛みが起きるということも、珍しいことではありません。
大切なことは、その痛みの原因が何であるかということです。
顎の片方だけが痛くなることもある?
顎関節というのは、左右それぞれありますが、痛みを感じる部分が片方のみに起きるということも、珍しいわけではありません。
この「片側だけ痛みを感じる」というのは、普段の何気ない以下のような癖が原因で起きている可能性があります。
●片方の歯でものを食べる癖がある
意外と意識していないかもしれませんが、片方の顎に負担がかかるということは、それほど珍しいことではありません。
もしも、思い当たることがあるのなら、それが顎の痛みの原因になっているかもしれません。
●歯を強くかみしめる癖がある
歯をかみしめる癖というのは、意外と自覚がないまま行っているということも多いものです。
例えば、細かい作業を続けている時や、ストレスを感じている時など、気が付いたら歯を強くかみしめているということも多いのでは?
こうした無意識に行ってしまう普段の癖が、顎の関節にはじわじわと負担をかけてしまうのです。
顎の関節が片方だけ痛い時の対処法は?
まずは、その顎の関節の痛みが、これ以上ひどくならないように、今すぐ始めておきたい対処法があります。
●無理に大きく口を開けない
口を開けるということは、顎の関節を使うということです。
この顎の関節に痛みがあるわけですから、痛みのある関節に無理をかけないということが、症状を悪化させないための方法にもなります。
顎に異常がない場合は、指を3本並べて縦に入れられる程度までは口を開くことが出来ます。
ただし、痛みが激しい場合は、指1本分も開けられない場合があります。
この場合は、食事や水分の摂取にも問題が出てきますので、早めに専門家に診せるようにします。
●痛みの部分を温める
顎の関節を動かすには、側頭筋と咀嚼筋が必要です。
この2つの筋肉に何らかの原因によって疲労がたまり、動きが鈍くなることによって痛みが発生することもあります。
そのため、痛みの部分を温めて、固まった筋肉をほぐすことによって、痛みの解消が期待できる場合があります。
●首や肩の筋肉をマッサージする
実は、顎の関節が痛くなる場合、首や肩の異常が原因で起こるということも多いのです。
首や肩の筋肉は、血行不良によって肩こりや首こりが起きやすく、ひどくなると周辺部分にも痛みが発生しやすいという特徴があります。
こうした首や肩のこりは、体を温めた上でマッサージすると効果が出ます。
半身浴や足湯などで体の芯から温めた上で、痛みのある部分をゆっくりとマッサージすると、顎の関節の痛みが和らぐことがあります。
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顎の関節が痛いなら、病院に行くべき?
身体に現れる症状で「痛み」が出てきたら、顎だけでなく、別の部分であっても専門病院を受診するのが安心につながります。
でも忙しい日常生活の中では、なかなかタイミングが合わないということも多いでしょう。
そこで、こんな場合には病院に行った方が良いという、「受診の目安」について触れておきましょう。
まずは痛みの具合をチェックしてみよう
身体に現れる痛みは、人によってそれぞれ違います。
また痛みを訴える場合も、表現には違いがありますから、はっきりと痛みの具合を分類することは難しいものです。
そこで、痛みの状態を判断する上で参考になりそうなポイントを、チェック形式でまとめてみました。
あくまでも参考程度にしてほしいのですが、次の質問で当てはまるものがある場合は、早めに受診する方が良いでしょう。
- 口が開かない
- 顎を動かすと「カクカク」「ジャリジャリ」という音がする
- 顎を動かすたびに頭痛がする
- 耳鳴りやめまいなどの症状がある
- 食べ物の味が分からない
- 顎の形が変わってきたような気がする
「顎の関節が痛い」の症状は様々
「顎の関節が痛い」と感じた場合、注意して確認しておきたいことがあります。
それが、「痛みの状態」についてです。
●口が大きく開かなくなって、物を噛むときに痛む
顎の関節といいますが、顎関節の内部には、「関節円板」といって、下顎頭が動く時にクッションとなる部分があります。
下顎頭は、口を開ける時に前方に移動するものですが、この時の動きを円滑に行うようにするのが、関節円板です。
ところが、潤滑油的な役割を持っている関節円板が、変形することによって顎の動きに影響を与えることがあります。
関節円板の変形は、正常の位置より前方にズレることで起きることが原因にあると考えられます。
正常の位置より前に飛び出した関節円板は、下顎頭を動かすたびに引っ掛かりを作ってしまいます。
これによって、下顎頭の稼働に制限がかかるだけでなく、さらなる関節円板の変形にもつながります。
このような状態になると、下顎頭は上手く前に移動することが出来ませんから、結果として口を大きく開けることが出来なくなり、物を噛むたびに痛みを感じるようになります。
■関節円板の変形がなくても痛みが起きる場合がある
関節円板が前方に飛び出て変形することによって、口が開かずに痛みを感じるということが多いのですが、関節円板に変形がなくても、顎関節が痛むという場合があります。
この場合は、関節円板ではなく、顎の関節を作っている骨が変形することによっておこるのが原因として考えられます。
様々なことが要因に考えられますが、「このような症状を訴える場合は高齢の人が多い」という傾向もみられます。
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●口を開けようとすると顎関節周辺の筋肉が痛む
口を開ける時に必要になるのが、顎を動かすための筋肉です。
顎を動かすための筋肉には、こめかみのあたりにある「側頭筋」や頬にある「咬筋」があります。
これらの筋肉がうまく働かなくなることで、口を大きく開くことが出来なくなることがあります。
この場合は顎関節が痛むことは少ないのですが、口を開こうとするたびに、側頭筋があるこめかみや、咬筋がある頬が痛いと感じることがあります。
■固い物を噛み過ぎるだけが原因ではないかも?
固い食べ物を食べると、普段物を噛むときの力以上に強い力が必要になってきます。
そのため、こめかみや頬の筋肉が疲れて痛いと感じることもあるでしょう。
実はこれと同じ状態にあるのが、「ガムかみ」です。
ガムの味が無くなった後でも噛み続ける癖があるという人や、普段からよくガムを噛んでいるという人は、他の人と比べると咀嚼回数が多い傾向にあります。
そうすると、顎を動かす筋肉に疲労がたまります。
これだけが原因で顎関節症が起こるとは言い切れませんが、このような普段の何気ない習慣や癖が、少しずつ顎の関節に負担をかけていき、顎関節症として症状が現れるということも考えられます。
■姿勢の悪さも顎関節が痛む原因?
顎関節に関わりのある筋肉には、僧帽筋といって頭を支える働きをする筋肉もあります。
そのため、体のゆがみが原因で顎関節が痛む可能性もあるのです。
たとえば、猫背であれば、体全体にゆがみが生じますから、これによって顎関節芋影響が現れることは考えられます。
そのほかにも、携帯電話やスマホを長時間操作するという人も、体のゆがみを引き起こしやすいといわれています。
さらに、
・爪や鉛筆を噛む癖がある人
・頬杖をつく人
・うつぶせの状態で過ごすことが多い人
なども、体のゆがみの原因になりやすいため、顎関節への影響も考えられます。
顎の関節が痛い時は何科に行けばいい?
本来は、顎の関節が痛い場合、口腔外科または歯科医に見てもらうのが良いです。
ただし、最近では痛みの症状改善に効果が期待できるとして、整体院を利用する人もいます。
本当に顎関節症は整体で治せるの?
顎関節症というのは、顎関節周辺のゆがみによって起きる筋肉の緊張が原因で起きる場合もあります。
このような関節のずれやゆがみは顎だけでなく、
・体全体の痛み
・自律神経の乱れ
による頭痛や睡眠障害など、様々な症状を引き起こすことがあります。
そのため、整体院ではこのような関節のずれやゆがみの原因を見つけ、正常な状態に戻すことによって、顎関節症による痛みや不調を解消しようとするものです。
ただし、歯周病が原因でおこる顎の痛みの場合は、痛みが発生する原因が違いますので、やはり口腔外科や歯科が専門となるでしょう。
まとめ
顎の関節が痛いと感じたら、まずは原因を見つけるということが大切です。
様々な行動が原因となっておこる痛みもありますが、過度の緊張や不安によって顎関節に痛みが起きる場合もあります。
何しろ、顎の関節に痛みを感じると、食事や会話など、日常生活で繰り返し行われる主な行動を起こすたびに痛みが起きるということですから、このような状態が続けば、精神的にも相当な負担がかかってきます。
ですから、痛みの症状が和らいだとしても、今回紹介した内容を参考にしながら、気になる症状が起きている場合には、迷わず専門医を受診するように心がけてくださいね。