舌の奥が痛いときの原因や対処法!できものが出来るときは?

口の中のトラブルというと食事や会話する時など、普段からよく使う部分というだけに、症状がひどくならないか心配だと感じる人も多いですよね?

でも、口の中のトラブルといっても、様々なものがあります。

・口にできるできもので悩むこと

・物を噛むたびに痛むこと

・話をするたびに気になること

このように様々なことがあるでしょう。

でも、こういった様々な口の中のトラブルには、その症状がおきている場所によっても原因が異なるものです。

そこで今回は、口のトラブルのなかでも、特に「舌の奥が痛いとき」に注目し、その原因や対処法などについて紹介していきましょう。

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舌の奥が痛い!これって病気?

日常生活の中で、「舌の奥が痛む」というのは、それほど頻繁に起きることではありません。

それだけに舌の奥に痛みを感じると、普段とは何か違うことが起きているのではないかと不安を感じやすいものです。

でも、舌の奥が痛むというのは、なにも重大な病気が原因で起きているとは限りません。

まずは、舌が持つ役割から見てみることにしましょう。

 

舌ってどんな役割があるの?

舌には、大きく分けると

・味を感じる役割

・消化を助ける役割

・飲み込むのを助ける役割

の3つがあります。

のため、非常に複雑な構造になっているのです。

たとえば、味を感じるための味覚器としての役割を例に挙げて考えてみます。

味を感じるためには、舌にある「味蕾(みらい)」の働きが必要になります。

この味蕾という部分は、味細胞(みさいぼう)が集まっている部分のことを言います。

味細胞というのは、舌以外にもあるのですが、大部分は舌にあるのです。

さて、食べ物の味を感じることが出来るのが舌の持つ役割といいましたが、味といっても様々な種類のものがあります。

代表的な味といえば、「甘味」「苦味」「酸味」「塩味」です。

この4つは、基本味とも呼ばれており、味を分類する時にベースとなる味でもあります。

でも、味の種類は、この4つだけで構成されているわけではありません。

この基本味に、「うま味」が加わることによってさらに味の種類が分かれていきます。

味は、舌のどの部分からでも感じることはできますが、部位によってより強く味を感じることが出来るものがあります。

・苦味を強く感じる部分→舌根

・酸味を強く感じる部分→舌縁

・甘味と塩味を強く感じる部分→舌尖

これだけでも、舌が、いかに複雑な構造をしているかということが分かります。

だからこそ、舌に違和感を感じるということは、その原因をきちんと調べてみないと、もしかしたら大変なことになってしまうかもしれないのです。

 

痛みについて調べる前に舌の部位について知っておこう

鏡の前で舌をベロっと出してみた時、見えている部分だけを舌といってしまうことも多いかもしれませんが、それは正しいことではありません。

そこで、痛みについて解説する前に、舌の部位について簡単に説明していきましょう。

舌は、「舌体」と「舌根」の2つに分けて説明することが出来ます。

ベロっと舌を出した時に、簡単に鏡で見ることが出来る部分を「舌体」といい、病院で喉の奥を診てもらう時、押さえつけられる部分を「舌根」といいます。

 

●舌体

舌体の先端は、「舌尖」といい、甘味や塩味を強く感じやすい部分でもあります。

舌体の中心には、「舌正中溝」といって舌根から舌尖に向かって伸びる溝があります。

さらに、全体的には、「茸状(じじょう)乳頭」があり、さらに「糸状乳頭」も見ることが出来ます。

舌根との境目付近には、「葉状乳頭」や「有郭乳頭」があります。

 

●舌根

舌根と舌体は、「分界溝」によって分けられています。

舌尖と対極の位置にあるのが、「咽頭蓋」です。

舌根の両サイドには、「口蓋咽頭弓」「口蓋返答」「口蓋舌弓」があり、これらに挟まれるようにして「舌扁桃」があります。

 

人はどうやって味を感じることが出来るの?

舌の構造や部位がイメージで来たところで、もう一つ大切なことを説明しておきましょう。

舌の役割の1つである「味を感じる役割」ですが、正しく認識するためには、もう少し補足説明をしておかなければなりません。

実は舌が味を感じ取っただけでは、私たちはそれを味として認識することが出来ません。

味を感じるためには、味に関する情報をある所へ伝えなければいけないのです。

まず、物を口に入れると、舌にある味蕾が刺激されます。

味蕾は「味細胞」ですから、ここで刺激を受けたものが、「舌神経」「舌咽神経」などの感覚器によって、大脳の「味覚中枢」に情報として伝わります。

ここで初めて、人は「味」を感じることが出来ます。

味を感じるだけでも、私たちの体の中では、ものすごいスピードで様々な部分が動いているということなのです。

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舌の奥が痛い時に考えられることとは?

ここまでの内容で、舌がいかに複雑な構造になっていて、脳や神経と連動しながら働いているということが分かってきました。

そこで、ここからは、実際に痛みを感じる部分にスポットを当て、なにが原因で症状が起きているのかということについて考えてみましょう。

 

舌の奥が痛いときに考えられる主な病気って?

舌の奥が痛いというと、部位で言えば「舌根」に感じる痛みと考えられます。

舌根にもいくつかの部位がありますが、その中でも最も痛みと関係があると思われるのが、「舌扁桃」です。

●舌扁桃

舌扁桃とは、舌根全体でみると中心部分に広く分布しているもので、リンパが多く集まっている場所でもあります。

そのため、この部分が炎症を起こすと、痛みを発することがあります。

 

みんなはどんな症状が起きた時に、病院を受診しようと考えてる?

舌のトラブルの中でも、渋滞な病気になりにくいのには、普段からチェックしやすい環境にあることがあります。

食後の歯磨きも、舌のトラブルをいち早くチェックする効果がありますし、目で見て確認しやすいということも、重大な病気になる前に治療を始めることが出来るという点にもつながっています。

ですが、どんな症状が現れたときが、受診のタイミングだとみんなは考えているのでしょうか?

 

●しこりがある

痛みだけでなく、しこりが現れると、やはりがんの可能性を疑い受診をする人が多くなるようです。

がんのしこりの特徴には、触った時に固く感じるといいます。

 

●口内炎ができる

舌にも口内炎は出来ます。

口内炎が原因で食事にも影響が出てくると、専門機関で治療を始める人が増えるようです。

 

●味覚が鈍くなる

痛みだけでなく、味覚が鈍くなると、やはり重大な病気の可能性を考えて受診を検討する人が増えるようです。

 

舌の奥が痛い時にできものが出来ていたら?

舌の奥の痛みは、様々なものが原因となっておきています。体のちょっとした異常によって痛むこともありますし、ストレスによっても痛みを感じることがあります。

ですが、痛みとともにできものが出来る場合には、治療が必要な病気の可能性もあります。

 

舌の奥にできものが出来るときに考えられる病気

痛みとともにできものが出来た場合、次のような症状の可能性もあります。

●梅毒

梅毒によって下に痛みが感じる場合は、スピロヘータの一種に感染したことが原因で起きると考えられます。

ただし、梅毒に感染しても、感染から3週間程度は症状が起きないのが特徴にあります。

ところが、3週間を過ぎると、舌だけでなく、指、乳頭部、肛門、外陰部など、細菌が侵入した部分に赤いしこりができます。

このしこりは、この時点では痛みを伴いませんが、しこりは硬くなります。

この段階でも症状を放置していると、「発熱」「頭痛」「倦怠感」「発疹」「リンパ節の腫れ」「脱毛」といった症状が現れます。

さらに、このような症状が出たまま3年以上経過すると、舌にできた腫瘍は「結節上病変」を起こします。

これによって中枢神経が侵され、麻痺が起きたり、さらには痴呆発症の原因となる場合もあります。

 

●舌癌

舌癌の場合の症状には、

・舌の痛みや異物感

・舌が動かしにくい

・しゃべりにくい

・口臭がきつくなる

などがあります。

治療には、放射線治療のほか、切除手術が必要な場合もあります。

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思い当たる症状が出たら、どうすればいい?

このように舌の奥に痛みとともにできものが現れた時は、一体どのような対処法があるのでしょうか?

●梅毒の場合

梅毒は、性病の一種ですが、潜伏期間中は目立った症状がないですが、放置しておけば死に至る病気でもあります。

ただし、かつては治療法がないといわれていた梅毒ですが、現在では、抗生物質の投与によって2か月程度で完治することが出来ます。

まずは検査をして原因を確定することが大切になりますが、これも血液検査によってすぐに調べることが出来ます。

泌尿器科、皮膚科、産婦人科などでも検査することはできますが、それ以外にも、自治体で行っている無料検査によって調べることもできます。

ただし、梅毒の場合は、感染者の粘膜に接触しても感染する可能性があることから、最近では若年層の感染が増加する傾向にあります。

 

●舌癌の場合

舌癌の場合、腫瘍が4㎝以上になると、手術での切除部分が多くなるだけに、言語障害や味覚に影響が出てくる可能性が高くなります。

対処法としては注目したいのは、「慢性的な刺激ががんにつながりやすい」という点にあります。

ですから、原因となるものを日常生活の中から排除していくことが、対処法として考えられます。

 

●刺激が強いものが好き

香辛料が多く使われているメニューが好きな人は、舌癌の可能性が高くなります。

これは、靴の粘膜を刺激し続けることが原因にあると考えられています。

 

●タバコやアルコールが好き

習慣性が高いタバコやアルコールは、口の中を常に刺激し続けるだけに、癌を発症しやすい環境にあるといわれています。

 

●入れ歯が合わない

これも、舌癌の可能性を高める原因と考えられています。

入れ歯が合わないと、何もしていなくても入れ歯が舌を刺激し続けている状態にあるため、舌癌の可能性があると考えられています。

同じく、虫歯を放置していることも原因として考えられます。虫歯を放置することによって、尖った歯が舌を刺激し、これが慢性的な刺激となると考えられます。

 

重大な病気の可能性を考える前にもう一度チェックしてみよう

舌が痛みを感じる場合であっても、簡単には原因が判明できないものもあります。

ストレスや栄養不足で起きることもありますが、様々な神経が集中している部分でもありますから、神経が傷ついていることが原因で、痛みが起きている場合もあります。

安静にしておくことで症状が改善するものもありますが、最悪の場合は切除手術を受けなければならないものもあります。

ですから、普段と違った感覚があるという場合は、放置せずに専門機関を受診し、正しく原因を突き止めるということが重要になります。

ちなみに、舌に痛みを発生させることがある病気の例としては、次のようなものが挙げられます。

 

●舌咽神経痛

舌咽神経が、何らかの異常を起こしたことによって、舌の付け根に強い痛みを起こします。

症状が深刻な場合は、手術が行われることもあります。

また、腫瘍によって神経が圧迫され、痛みが現れることもあります。

 

●白板症

舌癌の前段階の状態といわれています。この段階で受診すれば、がんの進行を食い止めることが可能になります。

 

●紅板症

この症状を起こした人の約半数が、癌化するといわれています。ただし、この段階で受診しておけば、癌の進行を食い止める可能性が高くなります。

 

●扁平苔癬(へんぺいたいせん)

ごく稀ですが、癌化する可能性があります。

 

まとめ

舌の奥が痛いと感じる時は、やはり様々なことが原因であると考えられます。

普段の生活を見直すことで、症状を改善したり病気を予防する効果はあります。

ですから、感じる痛みや症状の原因が何であるのかを調べ、気になる症状の場合は、放置せずに専門機関を受診することが大切です。

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