歯茎が出ている原因は?矯正や治すことはできるの?

口を大きく開けた笑顔の写真を見ると、「若々しくて素敵な笑顔だな」と感じる人も多いのではないでしょうか?

たしかに、大きく口をあけて笑っている姿を見ると、エネルギッシュな印象を感じますから、見ているだけでも楽しい気分になるものです。

でも、歯茎が出ていることが気になって笑う時は手で口を隠してしまうという人も、少なくありません。

とはいえ、歯茎が出ているのも、単純に言ってしまえば見た目の問題です。

そのため、必ず治療が必要というものでもなく、「気になる」「気にならない」というのも、人それぞれです。

それでも気になる人にとっては、それが原因で強いストレスを感じてしまうなど、非常に大きな問題となっています。

そこで今回は、歯茎が出ていることが気になる人の役に立つ情報を、まとめて紹介していくことにします。

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歯茎って一体なんで必要なの?

歯茎が前に出ているという点が気になる場合、「こんな歯茎なんてなくなればいいのに!」という気持ちになることもあるかもしれません。

でも、歯茎には、きちんとした役割があります。

●歯と骨を支える

歯茎は、歯と歯に接する歯槽骨を覆っています。

歯茎が、これらを支えることによって、物を噛んだり、会話をすることができます。

 

●外部からの細菌をブロック

食事や会話・呼吸などによって、口の中にはたくさんの細菌が入り込んできます。

これらの細菌が歯や歯槽骨の間から体の中に入り込むと、様々な病気を引き起こす可能性があります。

そのため、こうした細菌から歯や骨を守る役割を果たしているのが、歯茎なのです。

 

出っ歯も歯茎が出て見える原因?

歯茎が出ている理由の中には、「出っ歯」が原因になっている場合があります。

歯茎が出てると感じる時に考えられるものの中でも、

・上顎全体が前に出ている出っ歯

・前歯2本が前に出ている出っ歯

の2つがあります。

●上顎全体が前に出ている出っ歯の場合

横から見ると、ゴリラのように上顎全体が前に飛び出して見える状態です。

 

●前歯2本が前に出ている出っ歯の場合

全体の噛み合わせは正しいにもかかわらず、前歯2本だけが歯茎とともに前に飛び出ていることがあります。

 

そもそも何が原因で歯茎が出て出っ歯になるの?

出っ歯の原因には、「先天的な原因」と「後天的な原因」の2つがあります。

●先天的な原因の出っ歯

先天的な原因には、骨格や歯の生え方が遺伝的に影響したことが原因と考えられます。

 

●後天的な原因の出っ歯

後天的な原因には、幼児期に身につけてしまった癖が影響したことが原因と考えられます。

幼児期に出っ歯を引き起こす原因と考えられる主な癖には、「指しゃぶり」「舌癖」「開咬」などがあります。

■指しゃぶり

乳幼児の指しゃぶりは、この時期のこどもに見られる生理的行動の一種ですので、それほど気になるものではありません。

ですが、2歳児以降もこの癖が長期にわたって続くと、骨の発達や歯の生え方に悪影響を及ぼす可能性があります。

場合によっては、このことが原因で出っ歯になることもあります。

 

■舌癖

食事や水を飲み込むときに、舌を前歯の裏に押しつけることを、「舌癖」といいます。

これも、出っ歯の原因になる悪癖といえます。

 

■開咬

物を噛んだ時に、前歯がかみ合わずに隙間が空いている状態のことをいいます。

舌癖が長期に続くことが原因で、開咬が起きることもあります。

 

■その他にも考えられる幼児期の癖

他にも、「下唇を噛む」「下唇を吸う」のも、後天的な原因となる可能性もあります。

 

出っ歯や歯茎が出ているのは自力で治せる?

成人になってから出っ歯や歯茎が出ているのを自力で矯正するのは、不可能であると考えた方が良いでしょう。

これは、歯に無理な力をくわえることによって、歯だけでなく、歯の周辺の骨、顎、筋肉などに重大な危険が及ぶ可能性があります。

自力での矯正の効果が期待できるのは、歯や骨格が成長期にある子供時代にあります。

もちろん、専門医の指導に基づき行うことが必要ですが、これによって、自然な形で歯の形を整える効果が期待できます。

ですが、これも成長過程にある子どもだからこそ効果があるだけのこと。

骨格がほぼ成長した思春期以降は、歯の向きや大きさだけでなく、歯を支える骨や筋肉などが絶妙なバランスの中で存在しあっています。

そこへ無理に力を加えていけば、バランスが崩れるだけでなく、最悪の場合、歯を破損したり抜けてしまう可能性だってあるのです。

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歯茎が出ているのを治すなら、どこに行けばいいの?

自力で歯茎が出ているのを治すのは難しいというのであれば、次に知っておきたいのは、「どこに相談するか」ということです。

今回は、「矯正歯科で治す方法」と「口腔外科で治す方法」について紹介していきます。

 

矯正歯科で矯正する方法

矯正歯科で治す場合、次のような方法が考えられます。

●出っ歯を抜いて矯正治療を行う

前に突き出てしまっている出っ歯を抜歯し、歯の表面に「ブラケット」という危惧を付けて個々の歯に圧力をかけ、歯茎が出ているのを矯正していきます。

ただし、この時に使われる「ブラケット」は金属製のものが多く目立つため、そのこと自体がコンプレックスとなるということも少なくありません。

そのため最近では、透明で目立たないブラケットもあります。

また、費用の負担は大きくなりますが、歯の内側にブラケットを付けて矯正する方法もあります。

 

●抜歯せずに矯正する

「抜歯はしたくない」「目立つブラケット治療はいやだ」という人には、透明のマウスピースを交換しながら矯正していく方法があります。

これなら、矯正治療をしていることが見た目ではわかりにくいために、30代以上の女性に人気があります。

ただし、「1日最低でも17時間以上の装着が必要」「歯ぎしりが強い人には不可」「高校生以下には向かない」などの注意点もあります。

 

口腔外科で矯正する方法

歯茎が出て出っ歯となってしまっている状態は、歯医者での矯正治療だけでなく、口腔外科での外科手術で治療をするものもあります。

外科手術といっても、口腔外科手術であるため、保険が適用されるものもあります。

ここでは、保険が適用される外科手術について紹介していきます。

 

●顎の位置が原因で歯茎が出ている場合

顎には、「上顎」と「下顎」があります。

本来は、量上顎の位置はきちんとそろっているため、噛み合わせても隙間が出来ることはありません。

ところがどちらかの顎が通常より大きい場合、歯茎が出てきてしまい、「出っ歯」となってしまいます。

この場合の保険適用のポイントは、「上顎または下顎のいずれかが前に出ていることで出っ歯となる場合」にあります。

保険適用の範囲内によって外科手術が受けられるには、このような症状から「顎変形症」という診断が受けられることがポイントになります。

 

●保険適用外だけど、1万円以下でできる治療

歯並びは正常であっても、歯の生える向きが前に出ていることで気になる時は、「前歯の厚みを削る」という方法もあります。

歯はエナメル層によって厚みが出ているのですが、このエナメル層は1~1.5㎜の範囲内ならば、削ることもできるため、出っ歯の改善には効果があります。

この場合の費用は、歯1本あたり5千~1万円程度です。

 

美容外科の手術とは何が違うの?

美容外科でも、顎の手術によって歯茎が出るのを治すことはできます。

ただし注意しておきたいのは、口腔外科と美容外科が重視するものの違いにあります。

まず、口腔外科の場合、歯医者が併せて行っているのが一般的です。

そのため、矯正歯科と口腔外科が連携して行われることが多いものです。

矯正歯科で正しいかみ合わせを取り戻しつつ、口腔外科によって顎の形を整えるということが出来ます。

ですが、美容外科の場合、重要とされるのは「見た目」になります。

「審美歯科手術」といって、見た目を美しくすることが目的で行われる外科手術ですから、保険の適用外ですし、さらに、手術を受けてもかみ合わせが手に入らないこともあります。

とはいえ、口腔外科も美容外科も、それぞれメリットとデメリットがあります。

費用だけでなく、治療にかかる時間などにも違いがありますから、自分の状況と照らし合わせて検討することが大切です。

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これ以上悪化させないために、やっておきたいこと

歯茎が出ているのをきちんと矯正するには、やはり専門機関できちんと治療をする必要があるということがわかりました。

でも矯正治療には、費用も時間もかかるものです。

だからこそ、これ以上悪化させないために、知っておきたい対策法について紹介しておきましょう。

 

こんな癖はすぐにやめよう!

普段何気なくやってしまう癖が、歯茎が出てしまう隠れた原因となっている場合があります。

たとえ矯正治療を行ったとしても、次に紹介するような癖がこれからも長期間続くようであれば、元の状態に戻ってしまう可能性があります。

 

●舌癖(ぜつへき)

舌癖というのは、幼児期によく見られる癖の1つでもあります。

食事や水を飲むときに、前歯の裏側を強く押し付けるようにして飲み込むのが特徴なのですが、このような癖は、出っ歯を悪化させる原因となります。

 

●頬杖

頬杖は、顎に圧力をかけてしまうために、歯茎が出てくる原因として考えられます。

特に、頬杖をつく癖がある場合は、左右どちらか片方のみで頬杖をすること多いため、左右の顎のバランスも乱してしまう可能性があります。

 

●指を噛む

指しゃぶりというと、幼児期の生理的行動の一つでもありますが、2歳を過ぎても指しゃぶりの癖が続くと、上顎に圧力がかかってしまい、歯茎が出やすくなる原因になります。

成人になってもその癖が続いてしまう人もいますが、意外なことに自覚がないという人もいます。

また、ストレスを感じた時に無意識に指や爪を噛む癖があるという人も要注意です。

つめの手入れをする際に、爪を噛んだ後を見ることが多い人は、このような癖がある可能性があります。

意識して注意していきましょう。

 

まとめ

歯茎が出ているのが気になると、笑うのが苦手に感じてしまうかもしれませんが、きちんとその原因が分かれば、矯正する方法もあります。

もしもその悩みが子どものことであれば、歯や骨格の成長が止まっていなければ、歯科医の指導のもと、セルフトレーニングで症状を改善することもできます。

また、外科手術であっても、顎編軽症であれば保険適用範囲内できれいな口元を手に入れることもできます。

ですから、あなたも今の悩みに諦めずに、自分にあった方法を見つけて、ステキな笑顔を手に入れてくださいね。

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