しゃっくりが頻繁に出るのは病気なの?その原因と対処法を解説!
しゃっくりというと、誰もが一度は必ずといっていいほど経験しているのではないでしょうか?
とはいえ、「しゃっくりが止まらないと死んでしまう」なんていう怖い話もありますし、なにが原因でしゃっくりが起きているのか、いまいちわからないというのもよく聞きます。
そこで今回は、未だ謎の多い「しゃっくり」に注目し、頻繁にしゃっくりが出る時に考えられる原因やしゃっくりが出た時の対処法などについて解説していきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
しゃっくりってどうして出るの?
なんとなく意味がないようにも感じられる「しゃっくり」という行為ですが、これっていったい何が原因で、どのような仕組みで起きるものなのでしょうか?
しゃっくりが起きる原因
しゃっくりが起きる原因は、現在のところよくわかっていません。
食道や胃に、何らかの理由によって刺激が加わることによって起きるといわれていますが、明確な根拠はわかっていません。
しゃっくりが出る仕組み
しゃっくりとは、横隔膜の痙攣によっておこります。
通常、胸の筋肉を大きく動かすことによって呼吸をすることが出来ます。その際、筋肉だけでなく、横隔膜も大きく動きます。
横隔膜の動きには2つあります。
息を吸う時には、「横隔膜を引き下げ」肺を膨らませます。
反対に息を吐くときには、「横隔膜を引き上げ」肺を縮めます。
この2つの動きを繰り返すことで、呼吸をすることが出来るようになります。
ところが、呼吸にとって大切な働きをする横隔膜は、ときどき痙攣をおこすことがあります。
痙攣をおこす理由はわかっていませんが、痙攣をおこした瞬間に息を吸うことによって、「しゃっくり」が起きると考えられています。
ちなみに、しゃっくりを医学的に言うと、「吃逆(きつぎゃく)」といいます。
しゃっくりが頻繁に続くとどうなる?
なにが原因で横隔膜が痙攣するのかはまだ解明されていないものの、一度起きると、すぐに止めることがなかなか難しいしゃっくり。
でもそんなしゃっくりも、気が付いたらいつの間にか止まっているということが多いですよね?
では、もしもしゃっくりが止まらないという場合があるとすれば、それはどのようなことが原因として考えられるのでしょうか?
実はしゃっくりにも種類がある!
しゃっくりといっても、詳しく説明すると、いくつかの種類があることが分かっています。し
ゃっくりの種類には、「消化器刺激性しゃっくり」「中枢性しゃっくり」「末梢性しゃっくり」「横隔膜刺激性しゃっくり」などがあります。
●消化器刺激性しゃっくり
しゃっくりの中でも最も多いのが、消化器刺激性しゃっくりであるといえるかもしれません。
急いで食事をした時や、暴飲暴食など、消化器官に急激なストレスが加わると起きると考えられています。
●中枢性しゃっくり
脳腫瘍や脳卒中の症状としてあらわれることもある中枢性しゃっくりは、中枢神経が刺激されることによって横隔膜が痙攣をおこすしゃっくりです。
●末梢性しゃっくり
肺炎や喘息が引き金となっておきる末梢性しゃっくりは、末梢神経が刺激されることによって横隔膜が痙攣をおこすしゃっくりです。
●横隔膜刺激性しゃっくり
横隔膜刺激性しゃっくりは、横隔膜に関係する器官が疾患を起こし、そのことが原因で直接横隔膜が刺激されることによっておこるしゃっくりのことを言います。
横隔膜刺激性しゃっくりの原因としては、「胃炎」「十二指腸潰瘍」「胃がん」「食道がん」「腎臓の疾患」などが考えられます。
病気が原因でしゃっくりが出ることもある?
先ほど紹介した4つのしゃっくりの種類の解説でもわかるように、病気が原因でしゃっくりが出るということがあります。
とはいえ、しゃっくりの状態をチェックすることで病気を発見するというのは非常に難しいものがあります。
ですが、病気が原因で起きるしゃっくりには、次のような特徴があります。
・しゃっくりがいつまでも止まらない
・しゃっくりが起きる間隔が極端に短い
・しゃっくりが起きる間隔が極端に長い
しゃっくりが頻繁に出るのは病気なの?
しゃっくりが起きる明確な原因はわかっていませんが、何らかの刺激が横隔膜に加わることによって起きるということはわかっています。
ですが、頻繁にしゃっくりが出るとなると、何らかの病気が原因である可能性があります。
しゃっくりの病気と考えられるものには、次のようなものがあります。
●脳の病気
脳腫瘍や脳出血などの可能性が考えられます。
●呼吸器系の病気
肺炎や喘息などの可能性が考えられます。
●消化器系の病気
胃炎や十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんなどの可能性が考えられます。
●腎臓の病気
腎不全などの可能性が考えられます。
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しゃっくりを止めたい!しゃくりの対処法
頻繁に起きるしゃっくりには注意が必要ということがわかりましたが、普段のしゃっくりは出来れば早く止めたいものです。
そこで、しゃっくりを止める方法を徹底的に調べてみました。
昔からよくあるしゃっくりの対処法:初級編
しゃっくりの止め方には、かなりたくさんの方法があるようです。まずは、初級編から!
- 息を止める
- 誰かに驚かせてもらう
- くすぐってもらう
- 唾を何回も飲み込む
- その場で飛び跳ねる
昔からよくあるしゃっくりの対処法:中級編
しゃっくりの止め方初級編では止まらなかったという人は、中級編を試してみてください。
- はちみつを飲む
- 舌を手で摘み5秒間引っ張る
- しゃっくり以外のことを想像し、そのことに集中する
- 頭の中で横隔膜の痙攣が治まるのを想像する
- 水を、「ごくり」と喉を鳴らしながら飲み込む
昔からよくあるしゃっくりの対処法:上級編
中級編を試してみてもしゃっくりが止まらないという人は、上級編を試してみてください。
●耳を押す
①左右の耳に、それぞれ人差し指を入れます。
②そのまま耳の奥に向かって30秒~1分押し続けます。
●しゃっくり外来を受診する
しゃっくりを専門に見てくれる「しゃっくり外来」があります。
「どうしてもしゃっくりが止まらない」「しゃっくりが頻繁に出て困っている」という場合は、しゃっくり外来を受診してみるのもよいでしょう。
しゃっくりに効果のあるツボ
どんなことを試してもしゃっくりが止まらないという時には、しゃっくりに効くツボを押してみてください。
●天突
しゃっくりに効くツボとして有名なのが、天突です。
このつぼは、首の根元の中心(左右の鎖骨の間)にあります。
あまり強く押すと喉を傷めてしまいますので、徐々に圧をかけてツボを刺激するようにします。
●気舎
喉のトラブルに効果があるツボです。
天突の両脇にあるツボです。
●巨闕
吐気や嘔吐に効くツボですが、精神的な不調を解消するツボとも言われています。
巨闕は、みぞおちのすぐ下にあります。ツボの部分に指をあて、徐々に圧をかけていきます。
まとめ
しゃっくりは、その原因がはっきりしないものの、何らかの原因によって横隔膜が刺激され痙攣をおこすことで起きる現象ということがわかりました。
一般的にすぐに収まるしゃっくりの場合は、様々な民間療法などを試してみるというのがおすすめですが、頻繁に起きるしゃっくりとなると、そうはいかないようです。
頻繁に起きるしゃっくりは、重大な病気の可能性があるのですが、しゃっくりだけで病気を判断するというのも非常に難しいことです。
ただし、早期治療が必要となる病気の場合は、しゃっくり以外の症状も現れるはずですから、それらを総合的に判断したうえで原因を探るというのも大切なことといえるでしょう。