ひじきは消化に悪いの?食べ過ぎるとどうなる?

昔から日本の食卓になくてはならない存在の「ひじき」

ご飯のお供としてはもちろんですが、お酒のおつまみとして召し上がる方も多いのではないでしょうか。

日本では古くから「ひじきを食べると長生きをする」とも言われていて、敬老の日である9月15日は「ひじきの日」とも言われているのです。

多くの方に慕われ、日本の食卓を彩る人気のひじきですが、同時に「ヒ素が含まれている」「消化に悪い」などなどあまり良くない情報も・・・?

ここでは、ひじきの栄養素や、調理方法なども見ながら、ひじきは本当に消化に悪いのかについて、しっかり解説していきます。

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ひじきって野菜なの?海藻なの?まずはひじきの正体を知ろう

「ひじきって野菜なの?海藻なの?」という疑問を持つ人も多いでしょう。

スーパーで見かけるひじきは確かに、乾燥しているものか、完全に煮ている物が多いですので、解り難いかもしれませんね。

ひじきは海藻の1種です。

波の荒い海岸近くの岩場に生息しています。

イメージとしては日本で獲れているものが多いような気がしますが、実は日本国内で流通する食用ひじきの約90%は中国や、韓国からの輸入品なのです。

国産のひじきはほぼ100%が天然ものですが、市場に流通されはじめたのは2010年ごろから・・と、かなり歴史の新しいものになります。

 

ひじきの食べ方

ひじきは「干しひじき」として、乾燥された状態で販売されることが多いので、お料理が苦手な方はなかなか手を伸ばしにくい商品かもしれません。

ところが、干しひじきの調理方法は意外なほどに簡単です。

干しひじきは、水で戻してから醤油や砂糖などで煮て食べるのが主流。

最近は、ひじきの美容効果が注目されて、サラダや酢の物としても重宝されています。

 

ひじきの嬉しい効能

ひじきには様々な効能があります。

ヨードやカルシウム、リンや鉄分といったスタンダードな栄養素だけではなく、ビタミンAやB2と豊富なビタミン群もつまっているので、体の機能全体の働きを正常にたもっていく効果があると言われています。

特にカルシウムが豊富ですので、成長期を迎える子供には積極的に食べさせたいですね。

カルシウムを摂る事で、骨がもろくなる事も予防できますので、子供だけではなく、大人も積極的に摂って頂きたいものです。

如何でしょうか。

ひじきにはかなり豊富な栄養素が含まれていることがわかりましたね。

こんなにも栄養効果満天のひじきが、本当に消化に悪いのでしょうか。

次の見出しでは、本当は食べない方が良い食品なのかを考えて行きたいと思います。

 

ひじきにヒ素が含まれているって本当?食べ過ぎるとどうなる?

「ヒ素」と聞くと「猛毒」というイメージを誰もが思い浮かべると思います。

もし、ひじきにヒ素が含まれていたら、私達は毎日毒を食べている事になってしまいますよね。

ここでは、ひじきに本当にヒ素が入っているのか、もし入っているのなら全く食べない方が良いのか、と言う内容をしっかりと見ていきましょう。

 

ひじきには猛毒が含まれているの?

ドキドキしてしまうタイトルですが、ひじきには「無機ヒ素」というヒ素が含まれています。

この「ヒ素が含まれている」というところだけをクローズアップして見てしまうと、ひじきが有害のようにも見えてしまいますね。

実際にイギリスの食品規格庁は「有害な無機ヒ素を多く摂取する事になるので、ひじきはあえて食べないように」という勧告を出してします。

 

ひじきは食べない方が良い?

イギリスの食品規格庁の勧告を見ると、「ひじきを食べない方が良い」と思ってしまいますよね。

ところが、日本の厚生労働省の見解はまた違うのです。

ひじきに無機ヒ素が含まれているのは事実だとした上で、実際にヒ素の検出実験をして結果が公表されています。

日本人一人当たりの海藻摂取量がおよそ14.6g、そこからひじきの占める割合を計算すると、1日当たりのひじきの摂取量は0.6g。

そこから考えると、体重50キロの人間が毎日4.7g以上のひじきを毎日継続的に摂取さえしなければ、ヒ素の限度数を超える事はなのです。

ちなみに、乾燥した状態のひじきは小さじ1杯で約5グラムあります。

それを水で戻すと5~6倍の量になりますので、毎日4.7g以上摂るというのは、量的にも却って難しいかもしれませんね。

 

それでも心配!ヒ素を少なくは出来ないの?

無機ヒ素は、水に溶けやすいという性質を持っています。

水洗いや水戻しといった下処理をきちんとすることで、無機ヒ素の摂取量を減らすことができます。

水に1時間つけておくだけで、68%の無機ヒ素が溶けだし、その後に茹でると更に溶け出ることが解っています。

当然、戻した水は再利用しないでくださいね。

いかがでしたか?

ひじきに無機ヒ素は含まれているものの、常識の範囲内で食べるのであれば、全く心配がない事が分かりました。

鉄分やミネラル、食物繊維と、女性には嬉しい栄養素がたくさん詰まっているひじきですので、適量をきちんと水戻ししてから食べる事でより安全に、ひじきの栄養効果が得られますよね。

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ひじきは消化が悪いって本当?

常識の範囲で食べていれば、体に良い事がわかったひじき。

それでは最後に「ひじきは消化がよいのか悪いのか」「ひじきを食べるとガンになりやすい」といった疑問を解消していきましょう。

ひじきに対しての正しい知識を持っていれば、より効果的に食生活に摂り入れて行けますものね。

 

ひじきは消化できない?

ひじきを食べた翌日などに、排泄物に原型のまま混じってしまう事から「ひじきは消化に悪い」という言葉が多く囁かれているようです。

ところが、「消化する」と言う事を厳密に考えると「溶かす」「吸収する」「分解する」という3つの工程に分かれるのです。

ひじきを噛むことで、ひじき自体に傷をつけますので、そこからひじきに含まれるミネラルや鉄分などの豊富な栄養素を「吸収」できています。

そして、食物繊維というものは、そもそもが人間の体内では消化できないものなので、体内で消化できなかったもの(この場合はひじきの外身)が排泄物として体外に排出されるのです。

以上のことから、「ひじきは消化できない」と一言で言ってしまうのは、語弊があると言えますね。

また、消化できないものが増えれば増える程、便の量は多くなりますので便秘がちな方などは、むしろ積極的にひじきを食生活に摂り入れることをお勧めします。

 

ひじきを食べ過ぎるとガンになるの?

ひじきに含まれている無機ヒ素は、発がん性があるという事から「ひじきを食べ過ぎるとガンになる」といわれることもあります。

しかし、前述したように、確かにひじきには無機ヒ素が含まれていますので、水戻しもせずに、毎日どんぶり一杯のひじきを食べていれば・・当然ガンになる可能性もでてきますよね。

ひじきだけではなく、例えばレタスやほうれん草などにも、食べ過ぎると毒となる成分が含まれています。

しかし、それらもひじきと同様に、きちんと下処理をしてから食べる事で十分に毒性を排除し、栄養を体内に摂り入れる事ができるのです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

確かにヒ素を含んではいるもののきちんと下処理をして適量を食べれば体には、特に害もない事がわかりました。

ひじきの外身は消化できませんが、その中に詰まっている栄養素はしっかりと吸収出来る事もわかりましたね。

そうは言っても、やはり噛まずに飲み込むと消化不良等を起こしてしまいますので、しっかりと咀嚼し、適量を食べることでひじきの栄養を最大限に享受していってください。

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