股関節のリンパにしこりができた!その原因と対処法を解説!
何か違和感があるな…と、股関節を触ってみたらしこりができていて、びっくりしたという経験をしたことがある方はいらっしゃいませんか?
歩くたびに気になる…座った時に違和感が…これでは日常生活に支障をきたしてしまいます。
このしこりの原因はいったい何なのでしょう?病気なのでしょうか?
今回の記事では主に、
・股関節のリンパにできたしこりの原因
・股関節のリンパにできたしこりの対処法
について解説していきます。
では、早速見ていきましょう。
今回の流れ
股関節のリンパにしこりができるのはなぜ?
股関節のリンパにしこりができるのは、リンパ節が腫れているのが原因かもしれません。
リンパとは体の中を流れる液体です。
血液は心臓の動きで全身を巡りますが、リンパは呼吸や筋肉の動きで体中を巡ります。
リンパ液はリンパ管を通って体中を巡りながら、
・老廃物や余分な水分
・細菌やウイルス
など、体に必要のない物を回収していきます。
そして、リンパ管にはところどころにリンパ節という、リンパ管が集まった部分があります。
リンパ節で、細菌やウイルスなどの異物を免疫機能で処理しているのです。
股関節には、そのリンパ節があります。
そこにしこりができているということは、体内に侵入した細菌やウイルスと戦っている証拠なのです。
風邪をひいたときに、首のリンパ節が腫れることがありますよね、その状態と同じだと考えてください。
股関節のリンパにしこりができる原因は?
股関節のリンパにしこりができるリンパ節炎、それではなぜリンパ節炎になるのかについて解説していきます。
考えられる原因としては、
・足などの怪我から細菌に感染した
・風邪などの細菌やウイルスに感染した
といった原因でしょう。
普段なら、たいしたことのない怪我や病気でも、体が弱っている時に感染するとリンパ節炎を発症してしまいます。
股関節のリンパにしこりができた!中には怖い病気も…
股関節のリンパにしこりができて気になる、痛みがある場合もあるでしょう。
股関節のリンパにしこりができる原因は、リンパ節炎の他にもいくつかあります。
中には怖い病気が隠れていることもありますので、注意が必要です。
それでは、股関節のリンパにしこりができる病気について解説していきます。
脂肪腫
脂肪腫とは、体にできるこぶのようなもので、中身は脂肪です。
原因ははっきりとはしていませんが、遺伝や怪我が原因ではないかと考えられています。
脂肪腫は良性なので、小さい場合は様子を見ることが多いです。
股関節にできていて、歩くときなどに違和感があるようでしたら、手術で取るなどお医者さんと相談する必要があります。
アテローム
アテロームとは粉瘤(ふんりゅう)とも呼ばれる、皮膚の腫瘍です。
嚢胞(のうほう)という袋の中に、古い角質などが溜まっています。
表面におへそのような黒い点があり、その周辺を押すと中のドロドロとした物質が出で来るのが特徴です。
悪性のものではないのですが、放っておいても自然に治るということはありません。
また、黒い点の部分から細菌が入り込み炎症を起こすとひどい痛みがでることがありますので、早めに病院を受診して治療するようにしてください。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫とは、血液の癌(がん)のことです。
悪性リンパ腫になると、リンパ節が癌化して腫れやしこりとなって現れます。
リンパは体中を流れているので、体中どこにでもできる可能性があります。
痛みはないことが多いので、気が付いた時には進行しているということもあります。
体がだるい、熱がある、体重が減った、寝汗が多いなどの症状とともに痛みのないしこりができていたら、悪性リンパ腫を疑ってください。
骨軟骨腫(こつなんこつしゅ)
骨軟骨腫は骨が成長するときに、異常が発生し、骨がこぶのように飛び出した状態になる病気です。
そして、その飛び出た骨も成長していくので、しこりとして現れたり、大きくなると神経などを圧迫して痛みがでてきてしまいます。
骨の成長が止まると、骨軟骨腫の成長も止まります。
痛みが無ければそのままにしておいて大丈夫ですが、痛みがある場合は治療が必要です。
また、痛みが無い場合でも、悪性に変わる可能性が考えられますので、定期的に病院を受診していく必要があります。
鼠経(そけい)ヘルニア
鼠経ヘルニアとは、脱腸のことです。
子供がよくなるイメージがありますが、実際は中高年の方の方が発症する率は高くなっています。
鼠経部、つまり足の付け根にポコッとしこりのようなものが飛び出しているのですが、押したり、体を横にしたりすると引っ込むのが特徴です。
放っておくと、腹膜炎や腸閉塞などをおこす可能性もありますので、きちんと病院を受診してください。
スポンサーリンク
股関節のリンパにしこりができた時の対処法
股関節のリンパにしこりができて、違和感がある、何とかしたいと思ったらどうすればいいのでしょうか?
最後に股関節のリンパにしこりができた時の対処法について解説します。
病院を受診する
しこりができた時、一番大切なのはその原因が何なのかを特定することです。
自己判断で病院を受診しなかったために、後で大変なことになってしまっては後悔してもしきれませんよね。
2~3日で無くなるようなしこりならいいのですが、なかなか治らないしこりは病院を受診して原因をはっきりさせましょう。
原因がリンパ節炎だった場合は薬を処方されます。
薬が効けばすぐに痛みがひき、しこりもだんだんと小さくなっていくでしょう。
リンパ節炎で、リンパ節に膿が溜まってしまうことがあります、その場合は膿を出す処置が必要になります。
安静にして、しっかり休む
リンパ節炎になってつらい時は無理をせず、しっかり休むことも大切です。
リンパ節炎になるということは、免疫力が落ちている、体に不調があるという証拠です。
できるだけ、安静にしてしっかり休むようにしましょう。
特にウイルス性のリンパ節炎の場合、薬はありません。
症状が治まるのを待つだけになりますから、つらいかもしれませんが、体を休めることを心がけてください。
冷やす
患部が熱をもっている場合は、保冷材や氷で冷やしましょう。
冷やしすぎるとリンパの流れが悪くなるので、冷やし過ぎには注意してください。
免疫を高める生活をする
リンパ節炎は免疫力が落ちている時に、発症しやすい病気です。
そのため、日ごろから免疫力を高めるような生活を心がけましょう。
・早寝早起きの規則正しい生活
・栄養バランスの取れた食事
・適度な運動
・睡眠の質を高める
・湯船にしっかり浸かって体の疲れを取るようにする
・日ごろからストレスを発散する方法を見つけておく
などなど心と体が健康であれば、免疫力が落ちることもありませんから、日常生活を見直してみましょう。
このように、股関節のリンパにしこりができた原因がリンパ節炎であれば、しっかり体を休めて免疫機能を高めることが大切になってきます。
しかし、原因がはっきりしない、痛みがない、なかなか治らない、押しても動かないようなしこりは、他の病気が原因かもしれません。できるだけ早く病院を受診することをおすすめします。