生理で血の塊が大量に出る！その原因と対処法を解説！

生理中に、ある日突然、黒い血の塊が大量に出たら、驚きますよね？

今回は、

・生理中に血の塊が大量に出る原因

・生理中に血の塊が大量に出た時の対処法

といったことについて解説していきます。

「もしも病気の兆候だったとしたら…」と不安に思う前に、まずはその血の塊が出る原因を一緒に考えてみましょう。

では、早速見ていきます。

生理中に血の塊が大量に出る原因とは

生理期間中は、女性の体には様々な症状が現れます。そうはいっても、突然、血の塊が大量に出るのを目にすれば、誰だって驚きます。

では、その原因はどこにあるのでしょうか？

 

生理そのもののメカニズムとは？

生理中に見られる、ゼリー状の血の塊の正体を知るには、まずは、生理そのもののメカニズムについて知る必要があります。

●生理は子宮内膜が剥がれ落ちたもの

生理は、子宮内の子宮内膜が剥がれ落ちることによって起こります。

この子宮内膜とは、卵子と精子が結合して受精卵となった後に着床する場所で、無事に受精卵が子宮内膜に着床すると、「妊娠」となります。

この妊娠と深く関わりのある子宮内膜は、受精卵が着床するタイミングにピークを迎えられるよう、分厚く成長していきます。

ところが、妊娠しなければ、この分厚く成長した子宮内膜は不要になります。

そのため、扶養となった子宮内膜を外に排出するために、子宮内には酵素が発生します。

この酵素の働きによって、子宮内膜は剥がれ落ち、さらに液体状に溶けることによって体の外へ排出されます。

これが、生理です。

 

血の塊の正体とは？

血の塊は、病気が原因で起こるとは限りません。

実は、この血の塊は、生理のメカニズムとも関係の深い酵素が原因にあります。

この酵素は子宮内膜をはがし、溶かすことによって血液の状態へと変化させます。

ところが、女性の体は非常に繊細で、個人差が大きく影響をするものです。

そのため、正常な状態であっても、子宮内膜をはがすための酵素の量が少なかったり、子宮内膜が正常な分厚さよりもさらに成長してしまうということも起こります。

こうなると、酵素の力では子宮内膜を溶かしきることが出来なくなります。

ですから、生理中に見られる大量の血の塊の正体は、酵素不足によって血液へと変化することが出来なかった子宮内膜だといえます。

 

生理の血の塊でも正常と異常がある

生理中の血の塊の正体は子宮内膜ですから、基本的には正常な状態であっても見られることがあります。

この血の塊には、正常なものと異常なものがあります。

●正常な場合の血の塊の特徴

生理中の血の塊が正常である場合の特徴は、2つあります。

■サイズ

正常な血の塊の場合、そのサイズは1㎝以下のものとなります。

基本的にその形は、小さな粒状になっています。

■力を加えてもつぶれない

正常な血の塊の場合、手で押しても、形はつぶれません。

ですから、血の塊があるのに気が付いたら、まずは手で押してみることが大事です。

 

血の塊が出る原因とは？

生理中の血の塊の正体が分かったところで、なぜ、これが起こるのかという原因がわからなければ、対処法も見つかりません。

では、この現象が起こる原因はどこにあるのでしょうか？

 

１.ホルモン分泌の乱れが起きている

生理中に血の塊が見られるのは、若年層に多い傾向があります。

この時期の女性は、エストロゲンが過剰に分泌される傾向があります。

エストロゲンには、妊娠成立に深く関わりのある「子宮内膜の成長」を促す働きがあります。

このエストロゲンの分泌が増えすぎると、子宮内膜が分厚くなりすぎてしまいます。

これに対して酵素の量が一定であれば、必然的に酵素が不足します。

血の塊の正体は、酵素不足によって未分解のまま外に排出されてしまった子宮内膜ですから、エストロゲンの過剰分泌が起これば、こうした症状が現れやすくなるといえるのです。

 

２.子宮内の血流が悪い

もう一つ考えられる原因には、子宮内の血流の悪さが挙げられます。

血流が悪くなる原因には様々なものが考えられるのですが、いずれにしても、何らかの原因によって血流が悪くなると、血液はドロドロになってしまいます。

この状態のまま体の外へと排出されることも、生理中の血の塊の原因であると考えられます。

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血の塊が大量に出た時の対処法とは？

血の塊が大量に出た時は、どんなことをすれば対処法として効果があるのでしょうか？

 

食べ物でも治る？

子宮の血流が悪くなっているのが原因で血の塊が出る時は、身体の冷えを解消することによって、症状改善の効果が期待できます。

 

●和食と洋食ならどちらが効果的？

忙しい現代人にとって、いくら体に良い食べ物を取ればよいといわれても、そのことばかりに時間を割いているわけにはいきません。

しかも、働いていれば、どうしても外食が多くなってしまうということも…。

そんな時は、洋食よりも和食を選ぶということを頭に入れておいてください。

洋食は和食と比べて油分や高カロリーのものが多いです。

こうした食生活を続けると、血流が悪くなり、血の塊が出来やすくなってしまいます。

 

●甘いものは極力控える

仕事の合間のちょっとした休憩や、頑張ったご褒美にスイーツを食べるという人も多いかもしれません。

しかし、この食習慣も生理中に血の塊が出来やすくなる原因になります。

 

●コーヒーや紅茶は控える

コーヒーや紅茶には、カフェインが多く含まれています。

冷たい飲み物よりは体に良いと感じがちですが、このカフェインには、身体を冷やして血行不良を引き起こす働きもあるため、決して血流にはよいと言い切れません。

どうしても飲みたい場合は、ノンカフェインのコーヒーや紅茶を飲むようにしてみてくださいね。

 

●タバコやアルコールは極力控える

タバコやアルコールは、毛細血管の収縮を促す働きがあるため、血行不良を引き起こす原因となります。

ですから、タバコやアルコールを楽しむ場合には、適量を守るようにしていきましょうね。

 

普段の生活を見直すだけでも治る？

血流が悪くなったことが原因でも起こる生理中の血の塊は、血流を正常な状態に改善することによって、症状の改善が期待できます。

血流が悪くなる原因には、生活習慣の乱れやストレスが考えられます。ですから、この2つを解消することが大切になります。

 

■不規則な生活を見直す

生理前や生理期間中は、身体には様々な不調が現れます。

こうした体の不調は、精神的にも不快な状態を作り出し、これがもとになって生活が乱れるということもあります。

まずは、正しい生活習慣を取り戻し、

・十分な睡眠と休息

・適度な運動と栄養バランス

の取れた食生活を心がけてみましょう。

 

■ストレス発散で症状改善

血流が悪くなる時の原因には、ストレスも関係していると考えられています。

慢性的なストレス状態が続くと、身体の様々な部分に不調が現れます。

特に生理中は、腹痛や腰痛といった体に感じる痛み以外にも、精神的な落ち込みやイライラなどが続き、自発的に体を動かそうという意欲が低下する時期でもあります。

とはいえ、こうした状況を放置し、ストレスがさらに加わっていけば、症状が悪化することもあります。

 

病院に行かなくちゃダメ？

ここまで説明してきましたが、生理中の血の塊には、危険な病気を知らせるサインである場合もあります。

病気が疑われる場合の血の塊には、3つの特徴が挙げられます。

以下のような特徴がみられた場合は、速やかに専門機関を受診するようにしてください。

■サイズ

大きさが1センチメートル以上の場合は、病気の可能性が考えられます。

■レバーのような塊

子宮の異常が疑われる血の塊の場合は、レバーのような塊が頻繁に出てきます。

■形がつぶれる

正常とみられる血の塊の場合は、手で押しても形はつぶれません。

ところが、病気の疑いがある血の塊は、手で押すとつぶれてしまいます。

 

まとめ

生理中の血の塊を見つけた瞬間は、誰もがぎょっとするはずです。

でも、病気が原因ではなくても出てくる場合もあります。

ですから、血の塊を見つけたら、まずは手で押してみてください。

もしも、形がつぶれるようであれば、早めに専門医に相談してみましょう。

子宮の病気は、早期発見・早期治療が何よりも大切です。