群発頭痛の原因はストレスなの?対処法についても解説!【医師執筆】

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目の奥がズキンズキンとエグられるような、激しい痛みを起こすのが「群発頭痛」です。

群発頭痛は20~40歳代の男性に多く、女性患者さんの約5倍にものぼると言われています。

群発頭痛の患者さんは、片頭痛や緊張型頭痛の患者さんに比べると少ないですが、それでも全国で約40万人の人が群発頭痛に悩まされてます。

あまりの痛さで自殺したくなるほど辛くなるため「自殺頭痛」とも呼ばれています。

それではこの激しい痛みを起こす「群発頭痛」について、詳しく解説していきます。

では、早速見ていきましょう。

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群発頭痛の原因4つを知ろう

群発頭痛が発症するメカニズムについては、まだきちんとしたことがわかっていないのですが、頭の血管の拡張が原因の一つと考えられています。

発生機序については次のようなものが関与している考えられています。

・ホルモン(特に男性ホルモン)

・体内時計の異常

・遺伝子の異常

群発頭痛は目の奥の血管が拡張して炎症を起こすことによって、目の奥がズキンズキンと痛みはじめると言われています。

この群発頭痛の原因となるものを4つ紹介していきます。

 

ストレス

「ストレス」も群発頭痛の原因の一つになるといわれています。

ストレスを抱えた仕事や作業をしていると、自律神経のうち交感神経の活性が高まります。

この交感神経のはたらきが強くなると人間の活動性が高まると同時に、体の血管が収縮します。

仕事が終わりストレスから解放された時に、交感神経の活性も下がりますが、同時に血管の収縮が解除されて、逆に拡張することになります。

この時に群発頭痛を起こしてしまう人がいます。

 

アルコール

群発頭痛の一番の原因となるのが「アルコール」です。

飲酒をしてからおよそ1時間くらいして、片方の目の奥がズキンズキンと激しく痛み出すようなことがあれば、群発頭痛で間違いないでしょう。

群発期(群発頭痛がよく起こる時期)に飲酒をすると、必ずと言っていいほど群発頭痛は起こってしまいます。ど

んなにお酒が好きな人でも、群発頭痛に悩まされている方は注意が必要です。

 

タバコ

アルコールほどではありませんが、「タバコ」を吸うことが群発頭痛を起こす原因になってしまうことがあります。

タバコを吸うと頭の血管が収縮しますが、この収縮が解除されて血管が元の大きさに広がる時に、群発頭痛を誘発するのではないかと考えられています。

 

気圧の変化

天候の変化や登山などによって「気圧の変化」が起こることが、群発頭痛の原因になると言われています。

気圧が下がると頭の血管が拡張します。

目の奥の血管も拡張し、それに伴って血管の周囲に炎症が起きることで、群発頭痛を起こすのではないかと考えられています。

 

群発頭痛の症状3つを知ろう

群発頭痛は目の奥がエグられるような激しい頭痛が特徴になりますが、頭痛以外にもさまざまな症状を合併します。

群発頭痛の特徴となる主な症状を3つ紹介します。

 

目の奥をエグられるようなズキズキした頭痛

片方の目の奥をエグられるような、ズキズキした痛みが起こるのが群発頭痛の特徴です。

目の奥をクシで刺されるような痛みとも表現されることがありますが、のたうち回るくらいの激しい痛みに襲われます。痛みに関する特徴を挙げてみます。

・数週間から数カ月の間で「群発」する

・必ず片側に起こる

・1日に1~2回起こる

・数十分から3時間程度つづく

・寝ている間に起こることが多い

激しい痛みで目が覚める人もいます。

痛みが強くてじっとすることが難しく、痛みをまぎらわせるために動きまわってしまうこともあります。

群発頭痛の痛みは本当に激しくてつらいようです。

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目の充血、まぶたのむくみ

群発頭痛では頭部の自律神経症状を伴うことが特徴になります。

片側の目の奥の激しい痛みとともに、

・目の充血

・まぶたのむくみ

が起こることがあります。

少し専門的になりますが、群発頭痛がひどくなると、縮瞳(瞳孔が小さくなる)や眼瞼下垂(まぶたがふさがってくる)を起こす人もいます。

頭痛だけでなく、目に関する症状も群発頭痛には特徴的です。

 

鼻水、鼻づまり

同じく、自律神経症状として「鼻水」「鼻づまり」を起こす人がいます。

頭痛がして鼻水も出るといえば風邪症状ににていますが、群発頭痛の痛みは風邪の頭痛と比べても数倍はげしい痛みになります。

このように、痛み以外の症状にも悩まされる群発頭痛は本当につらいですね。

 

群発頭痛の対処法4つを知ろう

目の奥をエグられるような激しい頭痛を起こす群発頭痛ですが、それではもし群発頭痛が起きたしまったらどうすればよいのでしょうか?

またこんな恐ろしい頭痛なんて、できることなら起こってほしくないですよね?

ここでは群発頭痛の対処法を4つ紹介します。

 

禁酒・禁煙

まずは、群発頭痛の一番の原因であるアルコールやタバコを控える必要があります。

群発頭痛ではアルコールを摂取してから約1時間ほど経過した頃に、頭痛発作が始まることが多いです。

また、群発期にアルコールを摂取すると、必ずと言っていいほど群発頭痛が起こります。

頭痛を紛らわせるためにお酒を飲んだりすると、逆効果で頭痛がひどくなってしまうのでご注意ください。

 

気圧の変化を避ける

群発頭痛は気圧の変化が誘因となって発症することがわかっています。

頭痛が群発する群発期間の時には、気圧の変化で血管の拡張につながる可能性がある「登山」や「飛行機の利用」は、できることなら避けた方がよいかもしれません。

 

純酸素吸入法

もし群発頭痛が起こってしまうと、あまりにも頭痛が激しいので、まずは市販されている痛み止めの薬を飲まれると思います。

しかし群発頭痛には普通の痛み止めの薬はほとんど効きません。

2~3時間もすれば頭痛は治りますが、あまりにもひどくて耐えることができない場合は病院を受診してみてください。

「純酸素療法」といって、100%の酸素をマスクでゆっくり吸入することで、頭痛症状は少し改善してきます。

早めに治療するとより効果的なので、群発頭痛が起こり始めたら、我慢を続けずに早めに病院を受診するのもよいでしょう。

 

薬物療法

最終的な治療は薬物療法です。

病院を受診して純酸素療法をおこなっても群発頭痛が全然よくならない場合は、注射による治療を行います。

群発頭痛を治す注射薬があるので、頭痛を我慢せずに注射をしてもらいましょう。

また「群発頭痛用の飲み薬」もあります。

この薬は病院でしか処方されないので、お医者さんに相談した上で常備薬として常に携帯しておくのもよいでしょう。

この群発頭痛に効く飲み薬は、頭痛が起こりそうになった時に早めに内服すると、非常に頭痛予防に効果があります。

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群発頭痛の予防法を知ろう

一次性頭痛の中で最も激しい痛みが起こる群発頭痛ですが、やはり予防できるに越したことはありません。

特に頭痛が起こりやすくなる群発期には注意が必要です。

群発頭痛を予防するために、次のことに気をつけてみましょう。

・アルコールを控える

・タバコを控える

・登山や飛行機に乗るなど、気圧の変化に注意する

・ストレスをためない

また群発頭痛は寝ている間に起こることが多いです。

頭痛で夜中に目が覚めてしまう人もいます。

したがって夜眠る前に、片頭痛や群発頭痛用の飲み薬をあらかじめ内服しておくことで、睡眠中の群発頭痛を予防することもできます。群発頭痛に悩まされている方は、ぜひ病院で相談してみてください。

 

まとめ

群発頭痛は、

・アルコールやタバコ

・気圧の変化

などが誘因となって起こる頭痛です。

片側の目の奥が、ズキンズキンとエグられるような激しい痛みが特徴的です。

まずは群発頭痛の誘因となるものを避けることが必要です。

もし群発頭痛が起きた時は、我慢せずに早めに病院を受診して治療を受けた方が早くよくなります。

また、いつもの群発頭痛だと思っていたら、実は脳の重大な病気が隠れていることもあります。

頭痛以外にも気をつけてほしい症状を挙げてみます。

・めまい

・ろれつが回らない

・手足のしびれ

・まっすぐ歩くことができない

頭痛以外にこれらの症状があれば脳の病気の可能性が高くなります。

いつもと違う症状があればすぐに病院を受診することをオススメします。

くれぐれも一人で我慢して悩まないようにしましょう。

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