頭痛がするし目の奥が痛い!その原因と治し方を解説!【医師執筆】

この記事を執筆した医師のプロフィールは以下より。

記事の執筆をして頂いていた医師のプロフィール

目の奥が痛い!目の奥がズキズキする!

このような目の奥が痛くなるような頭痛を経験したことのある人は、少なくないと思われます。

目の奥のひどい痛みを感じると、目の奥や頭の中に何か悪い病気でも起こしているのじゃないか?と心配になると思われます。

ここでは目の奥が痛くなるような頭痛の原因や治し方について、詳しく解説します。

また、目の奥が痛くなって頭痛がする”キケンな病気”についても紹介していきます。

では、早速見ていきましょう。

スポンサーリンク

 

目の奥が痛くなる頭痛の原因4つ

頭痛がして目の奥がズキズキと痛くなる原因は何なのでしょうか?

あまりの痛みで仕事や勉強ができなくなることもあります。

まずは目の奥が痛くなる頭痛の主な原因を4つ紹介します。

 

目の疲れ(眼精疲労)

パソコンのモニターやスマートフォンなどの画面を長時間見続けることで、ひどい目の疲れを起こします。

ブルーライトの影響や、度数があっていないメガネを使っていると、さらに目の疲れがひどくなります。

このひどい目の疲れを「眼精疲労」と呼びます。眼精疲労を起こした時の特徴を挙げてみます。

・目の充血

・目から頭の奥にかけての重い痛み

・眉毛周辺の痛み

・目のかすみや視力低下

これらの症状が起こった時は眼精疲労の可能性が高いです。

また目を酷使しすぎると自律神経のバランスが崩れて、体調不良を起こすこともあるので注意が必要です。

 

ドライアイ

眼精疲労と同時に「ドライアイ」を起こすと、目の奥の痛みの原因となることがあります。

ドライアイは目を酷使しすぎたり、涙の量が少なくなることで角膜などに傷がついて、目のかすみなどの症状につながります。

ドライアイや眼精疲労がひどくなると、視力低下などの目の症状だけでなく、頭痛や肩こりなど様々な症状を起こすと言われています。

長時間のパソコン作業などをする時は要注意です。

 

群発頭痛

目の奥がズキンズキンとえぐられるような激しい痛みを起こすのが「群発頭痛」です。

のたうち回るくらいの激しい痛みで、あまりの痛さで自殺したくなるほどツライため「自殺頭痛」とも呼ばれています。

群発頭痛は20~40歳代の男性に多く、女性患者さんの5倍にもなると言われています。

群発頭痛は、

・アルコールやタバコ

・気圧の変化

などが主な原因となります。

群発頭痛が起こりやすくなる「群発期」には、アルコール摂取を控えた方がいいようです。

※「群発頭痛」に関してはこちらで詳しく解説しています

群発頭痛の原因はストレスなの?対処法についても解説!【医師執筆】

 

ちくのう症

顔や前頭部の骨には「副鼻腔」と呼ばれる空洞があります。

そこで炎症を起こして、浸出液や膿がたまる病気が「ちくのう症」です。

ちくのう症は鼻の病気なのですが、目の奥の方の骨にも副鼻腔があるので、そこがちくのう症になると目の奥にズキズキとした痛みが出ています。

鼻水の色や匂いが悪くなったり、量が増えたりする場合はちくのう症の可能性が高くなります。

 

目の奥が痛くなる頭痛!5つの治し方

それでは目の奥がズキズキと痛くなるような頭痛を起こした時は、どのように治したらよいのでしょうか?

原因によって対処の仕方も異なる場合がありますが、まずは目の奥がズキズキと痛くなった時にすぐにできる対処法を4つ紹介します。

 

目を休める

目の奥がズキズキとするような頭痛は、

・ひどい目の疲れ

・ドライアイが原因

となって起こる場合が多いです。まずは目を休めることが症状の改善につながります。

長時間のパソコン作業をする場合は、できるだけ30分毎に休憩をとるようにした方がよいでしょう。

モニターから視線を遠くの景色にうつして目を休めてあげてください。

また意識的にまばたきをすることで、ドライアイの予防につながります。

ドライアイは目の病気だけでなく、頭痛の原因にもなるので注意が必要になります。

 

温める

頭痛の原因となる眼精疲労に対しては、ホットタオルなどで目のところを温めてみるとよいでしょう。

水で濡らしたタオルを電子レンジで温めて、適温(40℃くらいがオススメ)になった状態で約5分間ほど目のところを温めてみて下さい。

また目元を温めるためのホットアイマスクも市販されているので、使ってみてもよいでしょう。

以下の商品は、ゆずの香りがしてリラックス効果も高いのでオススメです。

 

 

冷やす

目の疲れなどはホットタオルなどで温めることで改善しますが、「群発頭痛」による目の奥の痛みは、温めることで逆に症状が悪化してしまいます。

群発頭痛は目の奥の血管が拡張することで、その血管の周囲に炎症を起こし、激しい頭痛症状を引き起こします。

したがって群発頭痛と思われる場合は、冷やしたタオルなどで目のところを冷やしてあげることで症状の改善が期待できます。

※「群発頭痛」に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

群発頭痛の原因はストレスなの?対処法についても解説!【医師執筆】

 

目薬・飲み薬

疲れ目に対して、目を休めたりホットアイマスクを使用しても頭痛症状が改善しない場合はどうしたらよいでしょうか?

はりその場合は「目薬」や「飲み薬」を使うしかありません。

目の疲れやドライアイを起こす前に、目が乾きやすい人は予防的に涙の成分に近い目薬(人工涙液)を使ってみてはいかがでしょうか?

 

病院を受診する!

群発頭痛の場合は市販の痛み止めの薬が効かない場合が多いです。

その場合は早めに病院を受診してみましょう。

純酸素をマスクで吸入したり、群発頭痛用の注射もあります。

目の奥の激しい頭痛で仕事や勉強が手につかない場合は、痛みを我慢し続けるよりも、早めに病院を受診して治療してもらった方がよいでしょう。

スポンサーリンク

 

放っておけない!目の奥が痛くなるキケンな頭痛4つ

目の奥が痛くなる頭痛の中には、放っておくとキケンな病気が隠れていることがあります。

ここで紹介する病気は、治療しなければ生命に関わるような病気もあります。

特徴的な症状や、対処法などもふまえて、代表的な4つの病気について解説します。

 

脳血管障害

目の奥が痛くなることがある脳の病気として「脳血管障害」があります。

脳の血管の病気をまとめたものですが、この脳血管障害の中で目の奥が痛くなる病気は次のものがあります。

・くも膜下出血・・・脳の血管にできたコブが破裂して出血する病気

・脳内出血・・・脳の血管が切れて出血する病気

・脳動脈解離・・・脳の血管が裂けて、出血したり閉塞したりする病気

脳の血管の中でも、目の奥にある「内頚動脈」という血管にこれらの病気が起こると、急に目の奥がズキズキと痛くなったりします。

気をつけていただきたいのが「突然の頭痛」です。

普通に生活をしていたのに、ある瞬間に突然頭痛が起こるような場合は、脳の中に出血を起こしている可能性が高いです。この場合は必ず病院を受診した方がよいでしょう。

 

脳腫瘍(のうしゅよう)

「脳腫瘍」は脳の中に癌のようなデキモノができる病気です。

脳腫瘍には良性と悪性のものがありますが、いずれにしても脳の中で徐々に大きくなって脳を圧迫してくるので、ひどい頭痛や吐き気などの症状に襲われることになります。

脳腫瘍に共通の特徴としては「朝起きた時の頭痛」です。

仕事の疲れや二日酔いもないのに、毎朝決まって目の奥や頭がズキズキと痛い日が続くようであれば、脳腫瘍の可能性もあります。

脳腫瘍の患者さんは、年間で1万人に1人くらいしか発症しない非常に稀な病気ですが、朝起きた時の頭痛症状のある方は、念のために病院を受診した方がよいでしょう。

 

眼窩内腫瘍(がんかないしゅよう)

眼球が入っている目のくぼみである「眼窩」にも腫瘍ができることがあります。

「眼窩内腫瘍」とよばれる病気で、大きくなってくると目の奥の痛みを起こすこともあります。

その他にも特徴的な症状があるので挙げてみます。

・眼球が突出してくる(デメキンのようになる)

・モノが二重に見える

・目が充血する

・目がかすんで見えにくくなる

これらの症状が悪化してくるようであれば、眼窩内腫瘍の可能性が高くなります。

やはり病院を受診して、頭の精密検査をしてもらう必要があります。

 

緑内障

最後は目の病気「緑内障」です。目の奥・目の周りの痛みだけでなく、次に挙げる目の症状があれば、緑内障の可能性が高くなります。

・視野の一部が欠けて、目が見えにくくなる

・吐き気がする

・目が充血して赤くなる

緑内障は進行してしまうと、失明して目が見えなくなるコワイ病気です。もしこれらの症状があれば、一刻も早く眼科のある病院を受診しましょう。

 

【医師からのアドバイス】目の奥が痛くなる頭痛まとめます!

目の奥がズキズキと痛くなる頭痛は、目の疲れやドライアイから起こるものが多く、日々の生活の中で目を休めたり、まばたきを心がけたりすることで予防できます。

激しい目の奥の痛みを起こす群発頭痛は、痛みを我慢し続けるよりも、早めに病院を受診して治療してもらう方が早くよくなるでしょう。

頭痛といっても頭の病気ばかりではありません。

鼻の病気(ちくのう症)や目の病気(緑内障)など、他のさまざまな病気が原因となることがあります。

最後に、目の奥の痛みや頭痛がどんどん悪くなってきたり、頭痛以外にも、

・吐き気

・手足のシビレ

など他の症状が出てくるようであれば、必ず病院を受診しましょう。

脳のキケンな病気が隠れている場合があるので、みなさまご注意ください。

この記事を執筆した医師のプロフィールは以下より。

記事の執筆をして頂いた医師のプロフィール

スポンサーリンク

 

サブコンテンツ

このページの先頭へ